「普門寺」
普門寺(ふもんじ)、山号は船形山(せんぎょうさん)、高野山真言宗、本尊は聖観音菩薩。奈良時代、行基の開山と伝わる。山麓には平安時代以降の旧境内遺跡がある。「豊橋のもみじ寺」としても知られる。 |
普門寺は豊橋の古刹、湖西連峰・船形山のふもとにあり、平安時代後期から山寺として栄えた寺院です。初めて参拝しましたので境内の様子をご紹介します。
<門前の様子>
普門寺の手前に広がる田園風景です。中央の山のピークは神石山。普門寺は神石山から左に下った普門寺峠のふもとにあります。
普門寺の駐車場と山門はまもなく。
普門寺境内への入り口です。左右に自然石の門石が立っています。入って左側に普門寺駐車場があります。
こちらが普門寺の山門「仁王門」です。建立は江戸時代、1688年です。左右に金剛力士像が祀られています。
<境内>
門をくぐっって参道を進みます。
現れたもうひとつの門は「鐘楼門」、こちらは1707年の建立。階上に梵鐘が吊られています。豊橋市内では最古の鐘楼だそうです。
鐘楼門から中にはいると広場。そして正面に3つの建物。右端は「客殿」です。御朱印はこちらで授与されます。
左の2つの建物はご住職様の住居。なお背後の山は神石山に続く稜線です。
<本堂へ>
鐘楼門をくぐらず左に進むと本堂に通じる長い階段です。
階段を登ると建物が3つ。正面は本堂、その右は大師堂、そしてさらに右は弁天堂です。本堂は1693年の建立。ご本尊の聖観世音菩薩が祀られています。階段脇にそびえるのは普門寺のシンボルツリー「普門寺の大杉」で、樹齢は400年以上、幹周りは6m近い立派な巨木です。
弁天堂側から3つの建物を眺めました。手前の赤い橋がかかっているのが弁天堂。一番奥が本堂です。
中央の大師堂の1854年の建立。弘法大師(空海)が祀られています。
<普門寺旧境内>
普門寺は平安時代に山岳寺院として創建されました。山の中腹にはその僧坊跡が遺跡として残っています。近年の発掘調査によって10世紀半ばの遺物が出土しています。ではその遺跡の一つ「元堂跡」を見学します。
「普門寺旧境内・元堂跡」には弁天堂の右手から山に入っていきます。
登り始めて5分ほどで「大型の坊院跡」への導入路がありましたが、今回は時間がなく立ち寄りませんでした。もう少し上にある「元堂跡」を目指します。
さらに10分弱登ったところで「普門寺旧境内・元堂跡」です。山中に広大な平坦地が広がっています。
ここには平安時代から江戸時代まで僧坊があったところ。石組みが随所に残っています。ここ以外にも船形山の山麓には200ヶ所以上の人工の平坦地があるそうで、大規模な山岳寺院だったことが伺えます。
平坦地の中央に大きな池の跡があります。池の護岸の石組みは、南側は平安時代末期のものだそうです。現在でも水をたたえており、カエルがゲロゲロ鳴いていました。基壇の跡も発掘され、ここに本堂があったようです。
<普門寺の北エリア>
客殿前の広場に戻りました。大きなイチョウ?の木の奥に進んでみます。
右に進むと普門寺の墓地、左に進むと納骨堂「光明殿」です。この辺り一帯は秋になると紅葉の名所になるようです。
なお、ちょうど道が分かれるところに神石山への登山道入り口があります。頂上へ最短時間で登れるルートで、途中に普門寺旧境内の遺構もあります。
こちらが光明殿。
<普門寺境内・季節の花々>
普門寺の境内を歩いていて見つけた春の花々です。
元堂跡で見つけたスミレ。タチツボスミレでしょうか。
本堂に向かう階段で見つけた、、、、、これはジロボウエンゴサクですね。
参道で見つけました。ハナニラです。ウスムラサキ、白、ピンクなど色彩変異が美しい。
仁王門を通して赤い花が見えます。
近づいてみると、、、駐車場に植えられた枝垂れ桜とトキワマンサクでした! お見事!
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