浜松市消防局による「遠距離送水訓練」
都田総合公園(みやこだそうごうこうえん)、浜松市都田テクノポリス内にある広大な自然公園。多目的広場、わんぱくゲレンデ、池と吊り橋、桜と梅林などがある。多くの市民がウォーキングやスポーツを楽しむ。
・静岡県浜松市北区新都田1丁目103-4
・浜松市公園管理事務所 TEL 053-473-1829
・駐車場 あり、無料
都田総合公園10月の風物詩は、増沢池の周辺で行われる浜松市消防局による「遠距離大量送水訓練」です。一部始終を見学しましたので写真でご紹介しますね。この訓練は、大規模自然災害による大火災に備えて、放水する水を入手できない場所に大量の水を送る訓練です。なお、この「遠距離大量送水システム」は静岡県内には浜松市と静岡市の2か所にあります。
この訓練を行える場所として都田総合公園は最適なんだそうです。(消防局の方の説明によると都田総合公園以外に最適地が見つからなかったそうです。佐鳴湖公園には車を停めて取水する場所がないのだとか。)写真の車両は「送水車」です。クレーンが付いていて積載してあるポンプを積み下ろしします。
ポンプ(黄色く見える四角い箱)をクレーンで「増沢池」のダム堰堤付近に降ろし、ここで取水します。
このポンプの送水能力は通常のポンプ車の2台分、4,000リットル/分だとか。小さいながら、ものすごいパワーですね。(この機材を製造する「テイセン」HPの説明による)
別の角度からのながめです。
右のはるかかなたにもう1台の赤い車が見えますね。あれは「ホース延長車」です。あそこまで黄色いホースがつながっているのです。ところで、興味深そうに見学していたところ消防局の方が近寄ってきて丁寧に説明してくださいました。
「遠距離とありますが、どれくらいの距離を送水できるのですか? 何100mですか?」
「あのポンプは小粒ながらパワーはすごいんです。1,800m送水できます。」
なにぃ、1,800m! すごい!
この太いホースは直径150mmです。だから毎分4,000リットルの大量送水も可能なんですね。その水量はちょっと想像を超えますが。「ホース延長車」にはこのホースが折りたたんで積み込んでありました。1,800m分のホースですから、ホースも長い!
ポンプが起動して水圧がかかってきました。いよいよ放水の開始でしょうか。
「ホース延長車」の近くまでやってきました。
太い送水ホースの先端には5分岐されていました。いまは3カ所に放水機がつながれていますが、最大5つ同時に放水できるのですね。
訓練なので水圧はかなり加減されていますが、フルパワーだとこんなもんじゃないでしょう。
送水訓練が終わり、ホースを回収しています。車上の専用装置でもってホースを巻き取っていました。1,800mもの長さですから、かなり手際よく巻き取ることができるようになっています。
訓練は終始、見学者に対してフレンドリーに行われました。すぐそばに近づいても邪魔者扱いされず、逆に、ていねいに説明をしてくださいます。訓練は年2回、4月と10月の各2日づつ、午前中に行われます。
都田総合公園の四季・アーカイブ
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