精進料理の「雍州路」は、鞍馬寺の山門に向かって最初の階段を登り、右手の建物です。

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門前の土産物店の並びではなく、山門手前の参道沿いに店を構えることができるのは、鞍馬寺御用達ということで特別な待遇なのでしょう。

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店内は民芸風の落ち着いたデザインです。ランチタイムを外しての訪問でしたので店内は空いていました。さて、こちらの名物料理は鞍馬寺御用達の精進料理です。「花 精進膳」¥2,160、「くらま山 精進膳」¥2,700、「月 精進膳」¥3,240 の3タイプが用意されていますが、一番人気の「くらま山 精進膳」を注文しました。運ばれてくるのを待つあいだ、店内を観察。あちこちに棟方志功の版画が飾られています。

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それほど待たずに運ばれていました。御膳に並んだのは、季節のごはん、たき合わせ、白和え、胡麻豆腐、三色田楽、とろろそば、水物、香の物、ほか2品。加えて田楽とデザートです。

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中央は「たき合わせ」、ひりゅうず、トマト、ナスなど、たいへんいい出汁で味付けされています。お料理の評価は最初に出しを九日含んだ瞬間に決まってしまうと言っても過言ではありませんね。

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「胡麻豆腐」、自家製ですね。

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「白和え」です。これもおいしい! たかが白和えと思うなかれ。

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この料理名はわかりませんが、あたかもイカを短冊切りし焼いて焦げ目を付けたように造られていて、イカもどきですね。素材は何でしょうか? 甘い京白味噌で和えられています。

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「とろろそば」、ミョウガ、ネギなど薬味たっぷり。

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「山菜おこわ」、ここまで頂いてすでに腹九分目。

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三色田楽とデザートまで頂いてもう満腹です。精進料理でお腹いっぱいになったのは初めて。山に登って行をするお坊さんが対象だからでしょうか、京料理にしては味がやや濃い目で、量も多めです。若い方が食べても満足できるのではないでしょうか。

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観光地のレストランだから、とあまり期待せずに入ったところ、お店の歴史を知り、また食事のレベルの高さを知り、良い意味で期待を裏切られました。こんなにおいしい精進料理は、他ではなかなかいただくことはできません。あーおいしかった!

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店の外観、室内の様子、メニューなどは取材時点のものです。最新情報はネットなどでご確認下さい。


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