石峯寺(せきほうじ)は伏見稲荷の南側、京阪深草駅から5分ほど。伏見稲荷から歩いても7〜8分です。
山門は狭い長い階段を登ったところ。
黄檗宗のお寺ですが、そちらよりも伊藤若冲(1716-1800、いとうじゃくちゅう、江戸時代中期の画家)が晩年を過ごした寺として有名です。
本堂です。ご本尊の薬師如来が祀られています。
黄檗宗ならではの中国風デザインですね。
境内には十字架の石柱がありましたので写真に納めておきました。帰宅後、調べてみると、地蔵堂を建立工事の時に地中から出てきた石峯寺創建前の安土桃山時代のもの。それをご住職夫人が境内にそっと祀られたとか。「マリア地蔵」と呼ばれています。
境内には若冲のお墓もありました。9月10日が命日、毎年「若冲忌」が営まれます。
若冲がデザインして石工に彫らせた五百羅漢が本堂裏山の竹藪の中に並んでいます。五百羅漢を鑑るにはこの階段を上がっていきます。
(注)現在、境内において五百羅漢の撮影は禁止されていますが、ここに掲載している写真は禁止になる以前、2008年の撮影したものです。
若冲は85歳で亡くなるまで石峯寺門前の自宅で過ごしますが、その時に若冲が下絵を書き、当時のご住職や石工と協力して制作したものがこれらの石像です。
笑っているもの、思案しているもの、困っているもの、様々な表情ですね。
境内の裏山をぐるっと回りました。紅葉も終わりにさしかかり、陽があたって輝いていました。
帰りがけに、方丈の玄関にたくさんの干し柿が吊してあるのを見つけ、お寺の奥様に伺ったところ、
「毎年、島根から柿を取り寄せ、干し柿にして縁のある方たちにお配りしているんです。」
「鳥に食べられたりしないのですか?」
「鳥用には別に作ってあります。ほら、あちら」と本堂左手を指さして教えてくださいました。
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