友禅苑は知恩院の境内にあり、友禅染の始祖、宮崎友禅生誕300年を記念して、1954年に造園された回遊式庭園です。宮崎友禅はかつて三門のそばに住んでいたことが縁だそうです。以前にライトアップされた夜の拝観をしたことがあるのですが、今回は明るい昼間の庭園見学です。(前回の拝観レポート「知恩院友禅苑ライトアップ」はこちら)
門をくぐると正面は池です。中央の高いところに観音像が立ちます。
まだまだ暑い9月、百日紅の花が鮮やか。
拝観路に従って進みます。「禹門」です。古代中国の「禹」帝が黄河の水量を調節するために設けた門が由来です。魚がその門を超えると龍になるのだとか。
振り返ると知恩院の巨大な三門がそびえています。友禅苑の入り口は三門の右手すぐのところにあります。
路地の奥に茶室が現れました。「白寿庵」です。
裏千家ゆかりの茶室「華麓庵」が左に隣接します。
庭園のほぼ中央に宮崎友禅の銅像が立ちます。友禅は江戸前期に活躍した扇絵師。着物の模様も描き、染め物の技法名として定着しました。元禄時代の人気デザイナーです。
庭園の下半分は広々としています。
一番下まで降りて振り返るとこんもりとした東山が借景となります。
拝観を終わり「女坂」を登ります。階段の傾斜が緩やか。最上部から下を眺めました。友禅苑は坂の左手一帯です。知恩院の参拝は通常、三門をくぐってそのまま真っすぐ急な階段(男坂)を登ります。そして帰路はこの女坂を下ります。急な男坂を降りるのは危険ですからね。
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