建仁寺の塔頭のひとつ「霊源院」が一般公開されました。通常は座禅体験を中心とした予約拝観のみですが、今回は寺宝の公開を伴う正月期間の公開です。
奥に進むと「甘露庭」という枯山水庭園が見えます。
ここには甘茶の木が多く植えられていますが現在は葉を落としています。ガクアジサイと見まごうような木だそうで、花もそっくり。
こちらが甘茶の木の夏季の写真です。なるほど花はアジサイにそっくり。帰宅してから詳しく調べてみました。木そのものはやはりアジサイの変種、若い葉を蒸して乾燥させたものがアマチャです。糖分もカフェインも含まず漢方薬としても使われます。
拝観者は甘茶の接待を「也足軒」で受けることが出来ます。にじり口から入って、こちらがその席です。甘茶を一口くちに含んで、、「甘い!」 参加者は異口同音に声を発します。砂糖の甘さではなく感覚的な甘さです。以前経験した甘草(カンゾウ)の甘さに似ていました。
こちらが庭で栽培された甘茶です。
もうひとつの茶室「妙喜庵」です。一畳台目の茶室です。自由に入ることが出来ました。
実は一休禅師が13歳から17歳まで霊源院で修行をしたことはあまり知られていません。
今回の特別公開では寺宝の「中巌円月坐像」及びその胎内仏「毘沙門天立像」を見ることが出来ました。これまで京都国立博物館に保存されていたものですが、胎内仏は修復時に見つかったものです。高さは37.5cmの小さなものです。
ほかにも壁画師の木村英輝さんによるアクリル絵の具による毘沙門天像、そして書家の金澤翔子さんによる「毘沙門天」の大字も方丈内に飾られていました。最後に、6月はホタルを庭に放ち一般公開されるそうです。ぜひその季節にもおいでください、との案内もありました。
|