三嶋神社は渋谷街道から北に入る急な下り坂の途中にあります。まわりは住宅地。三嶋神社は2つのエピソードで知られていますね。ひとつは妊婦とウナギにまつわるしきたり。氏子の妊婦は出産まで決してウナギを口にしてはならない、出産後のお礼参りとしてウナギを奉納する。
もう一つは平家に纏わる話。平滋子建春門院(後白河天皇の中宮)は三島大明神を崇敬したお陰で解任し、生まれたのは高倉天皇。後白河天皇は平重盛(平清盛の子)に命じてこの神社を創建させた、というはなし。
NHKの大河ドラマのお陰で後者も注目を集めました。また前者のしきたりもTVでしばしば取り上げられました。
ウナギの絵馬がたくさん奉納されています。安産祈願はウナギ3尾、生まれたあとはウナギ2尾の絵馬を奉納します。
子授け、安産のご利益がある「揺向石(ようこうせき)」です。創建当初からある意思のようです。
江戸時代の三嶋神社の様子が「花洛名勝図絵」に描かれています。それを見ると今のように小さな祠のみの神社ではないようですね。こうなった訳があります。
こんな小さな神社になってしまってますが、皇室の参拝もあり、その時の写真が展示してありました。
由緒あるにもかかわらず小さな神社ですね。マンションに寄り添うように建っています。こうなったのは実は深いわけがあるのです。2000年、三嶋神社は負債を抱え土地を手放します。そしてこの時点で三嶋神社はなくなりますが、瀧尾神社のご好意で境内に三嶋神社を設置することになります。
2002年、地主のご好意によって元の場所に三嶋神社が再建されます。これが現在の姿。ただし、たいへん小さな神社になってしまいました。瀧尾神社に設置された社殿は祈願所として現在も残っています。
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