渋谷街道沿いの最も大きな寺院が「正林寺」です。1780年に発行された江戸時代中期の京都観光ガイドブック「都名所図会(みやこめいしょずえ)(文:秋里籬島・挿絵:竹原春朝斎)には詳しく説明されていますが、現在の京都観光ガイドにはほとんど掲載されていません。
230年前の「都名所図会」は、現代の京都観光においても貴重な情報です。市販のガイドブックに掲載されないような隠れ名所が多く解説されていますので。ただ、変体仮名を多用して書かれていますので読むのに苦労しますが。この楼門の扁額は「九条関白尚実公」の筆によるものです。
左から「厨」「方丈」です。九条家の寄付によるもの。左の建物の玄関で御朱印をお願いできます。
境内です。でもいろんな遊具が並んでますね。実は、この境内がそのまま「小松谷保育園」の運動場なのです。拝観が終わったあと、園児たちとサッカーをしました。
「本堂」です。殿舎造り。お寺の方の了解を得て中に入ります。
壇上中央には圓光大師(法然上人)の像が安置されています。右は九条兼実公、左は鎮西上人・聖光坊。なお、この本堂内には保育園の職員室や園児の遊戯室もあります。全国に幼稚園を経営する寺院は多いですが、ここまでお寺と幼稚園が一体化したところは少ないでしょう。
後ろに見える2層屋根の建物は「阿弥陀堂」。手前の花は「さくらんぼ」だそうです。
さくらんぼの花。
再び運動場?に出て「阿弥陀堂」を望みます。園児は2人しか写っていませんが、少なくなったタイミングで撮影したため。実は運動場にびっしり、保育士のお姉さんたちと遊んでました。
阿弥陀堂は毎月25日が開放日とのこと。
「鐘楼」です。そのうしろは「開山堂」でしょうか。こちらは拝観しませんでした。なお、左は別の寺院「喜運寺」です。
鐘楼の右脇は庭園風にしつらえられ、小さな祠があります。
楼門に戻り、東山をバックに撮影しました。
楼門手前の左に建つ「小松谷御坊」を示す石柱。
楼門手前の右に建つ「小松谷地蔵尊」。ここ小松谷正林寺はお寺と保育園が一体化しており、本堂をお参りするには、園児が遊ぶ保育園内に入らねばなりませんので、まずは玄関でお寺の方に了解を頂いてからがよさそうです。
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