櫟谷七野神社(いちいだに ななおじんじゃ)は上京区、智恵光院通から上御霊前通を西に入ったところの小さな神社です。葵祭の斎王代が、祭りに先立ちお参りする神社として知られています。(ひどい雨の中の参拝です。非常に暗い写真になっていますがご容赦。)
かつてこの地に賀茂斎院があったことに由来しています。現在は斎王代、つまり代理です。平安時代は賀茂神社にお仕えする女性神官を「斎王」とよび、歴代天皇の未婚の内親王が務めました。その斎王の常の御所が「賀茂斎院」です。
神社は石垣を組んで小高くしたところの上にあります。この石垣は秀吉の命により各大名から寄進された石によって組まれたものです。石をよく見ると諸大名の家紋が刻まれています。こんな石垣も築かれてから400年が経過しているんですね。
現在あるのは檪谷七野神社、賀茂斎院については跡地として石碑が立っています。
本殿の左手には稲荷社、その左後に気になるものが。
大きな切り株でした。直径1mくらいです。枯れてしまったのでしょうか。惜しい。
拝殿前の「高砂山ご祈願」です。平安時代、宇多天皇皇后が天皇の寵愛を失ったが、檪谷七野神社の前に白砂の山を築いて祈ったところ寵愛を取り戻したといいます。以来、縁結び・良縁成就のご利益を求め参拝者が絶えません。
この神鹿さんは優遇されていますね。屋根付きです。
ところで京都を車で観光される方、この檪谷七野神社へは決して車で参拝してはいけませんよ。周辺は一方通行の狭い道だらけ、門前の上御霊前通のクランクはかろうじて擦らずに通れるくらい狹い。境内はかなり広いのですが、、、
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