北野天満宮では2027年の「千百二十五年 半萬灯祭」に向けて菅原道真の邸宅を再現する工事が2015年から始まりました。三光門の西側が「西の広場」として整備され、国宝「北野天神縁起」別離の段に描かれた「紅梅殿」や「紅梅殿別離の庭」が再現されまています。梅シーズンも終わり落ち着いた北野天満宮の境内、今回は西の広場を中心にご紹介します。
西の広場へは、楼門をくぐって左に進みます。木の橋を渡ると西の広場です。(この写真のみ2月17日に撮影したものです。梅が満開ですね。)
数年前までこの橋はありませんでした。ここに「御手洗川」が作られ、そこに架けられた新しい橋です。
橋の上から左を眺めると従来からの摂社・末社が並んでいます。ただ、受験合格祈願の絵馬社は境内北側(本殿の左後ろ)に移転しました。
こちらが「紅梅殿」です。以前は本殿を囲む築地塀の西側に沿って建っていましたが、曳家工法によってこの位置まで移動してきました。
あらたに造営された「紅梅殿別離の庭」の全景です。
せせらぎも作られ「曲水の宴」の開催も可能です。
紅梅殿の南側には豊国社などの摂社並び「連歌所の井戸」がその一角にあります。
以前は簡素な屋根のみの井戸でしたが、今回の整備の一環として立派な囲いと屋根が作られました。
整備事業はまだ進行中です。今後は植栽も成長し「北野天神縁起絵巻」に描かれた景色により近いものになっていくことでしょう。
桜の季節は北野天満宮にとってはシーズンオフ、本殿前は静かです。では次の訪問地、平野神社に向かいましょう。
|