第50回「京の冬の旅」非公開文化財特別公開として相国寺の塔頭「養源院」が公開されました。相国寺の今出川門を入って池を通りすぎて左に折れたところが養源院です。
なかなか公開されない塔頭ですので多くの参拝者が押し寄せていました。
門を入って正面が方丈です。扁額にある「多聞天(毘沙門天)」はこちらに安置されており、今回はそれが公開されるのです。
ではさっそく内部を拝観しましょう。拝観料¥600を収め御朱印をお願いして¥300、靴はレジ袋に入れて各自持ちます。中ではSkyの説明員の皆さんが詳細に説明してくださいました。
内部は写真撮影できませんので入場券の写真をご覧ください。通常の毘沙門天は右手に戟(げき)を持っているのですが、この像は左手に持っています。これはたいへんめずらしいのだそうです。鎌倉時代の慶派仏師の作と伝わっています。
この像が人目に触れるようになったのは江戸時代。相国寺の近くに住む奈良屋与兵衛というひとの夢枕にこの像が現れて「我が像を修復して人々に参拝せしめよ」と告げたことを発端として像が発見され、以降一般に公開され、多くの参拝者を集めたそうです。
養源院には近衛家の「桜御所」から移築された書院「相和亭」と茶室「道芳庵」があります。ガラス越しに撮影したこの写真は書院と茶室の間の池泉式庭園で、これも近衛家から移築されたものです。
方丈と書院をつなぐ渡り廊下の前にある枯山水の坪庭です。
シンプルながらも枯山水庭園のエッセンスが凝縮されています。
「京の冬の旅」として養源院は初公開がそうです。また毘沙門天も初公開でした。次の初公開塔頭「長得院」に向かいました。
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