福蔵院は京都、雲ヶ畑の最奥部に位置する寺院です。この狭い階段が福蔵院への入り口。
階段上り口には小さなお地蔵様。花で飾られ、屋根もつけてもらっています。
さあ、階段を登りましょう。
一般住宅のようですね。
本堂とつながっていました。
長い本堂ですね。
本堂に隣接する観音堂です。
玄関で恐る恐る御朱印を書いていただけるかどうかお尋ねすると、書いていただけるとのこと。昼食の最中だったようで、大変恐縮しました。さらに、御朱印を書いている間、本堂に上がってお待ち下さい、と、観音堂にも案内されました。
観音堂に安置されている十一面観音です。石清水八幡宮豊蔵坊から移した豊臣秀吉の守護仏と伝えられています。
お寺のご住職(高齢で、しかも話すことがご不自由なようで、よく聞き取れなかったのですが、すぐに奥様が通訳に入られました。)から、どうしてここ福蔵院を知ったのか尋ねられました。
「御所のサクラがこちらにあると知って伺ったのです。」と答えると、それならば、と庭の「南殿の桜」に案内されました。ここからは奥様による説明です。
「南殿の桜」はグリーンのネットで囲ってありました。鹿が食べてしまうので檀家の方々と協力してネットを設置してサクラを鹿から守っているのだそうです。網で周囲を囲ってあるにもかかわらず網の中に鹿の糞が残っている、なぜだかわからない、とのこと。ここからしばらくのあいだ、如何にしてシカの食害からサクラを守る方法についてケンケンガクガクの議論になりました。
下賜されたサクラは古木として近年まで残っていたそうですが、枯れそうになって、桜守の佐野藤右衛門さんに世話をしてもらったそうです。今は朽ちた古幹から出てきた若い幹に代わっています。
このサクラは御室桜のように大きくならないサクラです。そして遅咲き、5月中旬にもかかわらず花が残っていました。
あの山の窓のように見えるところ(黄色い矢印)で、この寺から合図とともに松上げが始まるんですよ、と、雲ヶ畑松上げに関する説明が始まりました。
雲ヶ畑の松上げは8月24日午後8時、山の中腹に4m四方のやぐらを組んで、そこに文字の形に松明を取り付けて、心棒を直立させ、火の文字を夜空に浮かび上がらせるものです。なお、その文字は点火される直前まで秘密にされるそうです。
2カ所で行われますが、ここはそのひとつ。もう一カ所はすこし南の雲ヶ畑中畑町(高雲寺)です。
以前はこの境内で盆踊りも行われていたそうですが、いまは踊る人がいなくなってしまい行われていないとか。
黄色い矢印のところをズームでアップしてみました。やぐらのようなものが見えますね。
長時間にわたって奥様からいろんなお話を伺い、福蔵院をあとにする前にお礼の土産の品(ちょっとした手作りの小物)をお渡ししたところ大変喜んで頂けました。同じ手作りの趣味をお持ちだったようです。
|