伏見人形の製造販売「丹嘉(たんか)」TANKA, Fushimi Doll Manufacturer, Kyoto | |
丹嘉(たんか)は伝統の土人形「伏見人形」の製造販売元。創業は1750年頃。往時は60店舗あったが現在はここのみ残る。 |
伏見人形の由来はたいへん古く、古墳時代、大和朝廷から土師職(土でいろんなものを造る仕事)を命じられた伏見深草に在住の渡来人、土師氏が作った土人形が始まりだと伝えられています。伏見街道に面する「丹嘉(たんか)」はこの伏見人形を製造販売する老舗店です。
伏見人形は風俗伝説に根ざしたデザインやおもちゃ的なものなど、ユーモアに富んだかわいいものがほとんどです。江戸時代後期に最盛期を迎え、伏見街道には60店舗が並んだということですが、現在残るのはこちらの丹嘉(たんか)のみです。建物は虫籠窓のある伝統的な京の商家です。
店頭のウィンドウには立派な狛犬が飾られています。これも伏見人形なんですね。
人形をもっとよく見るために店内に入ります。ガラスケースに販売中に人形がたくさん並んでいました。
こちらにもたくさん。ただし非売品と書かれていましたのでこちらのガラスケースのものは歴史的な作品が保管されているのでしょう。伏見人形は型に粘土を詰め固まったところで抜き出します。それを天日干しした後、窯に入れて10時間焼くそうです。最後に彩色して伏見人形が出来上がります。現在、丹嘉には2,000種類の型が保存されているそうです。
伏見街道の風景です。今にしてみれば狭い道ですが、江戸時代までは京都と伏見を結ぶ輸送のための大動脈でした。伏見街道の詳しいご紹介はこちら
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