青龍は、京の都の四方を守る神の一つ、東を守ります。清水寺は平安京遷都以来の長い歴史を持つ寺院です。その清水寺で行われる「青龍会」の行道(僧が仏像などを奉じて行列をなして練り歩くこと)は午後2時より奥の院において「八功徳水の儀」から始まります。
定刻からやや遅れて始まりました。転法衆(てんぽうしゅう)の4名が入場します。全員ホラ貝を携え、吹き鳴らしながら行道を先導します。
高らかにホラ貝が響き渡り、いよいよ「八功徳水の儀」の始まりです。
四天王も入場、行道の最中、青龍を守る役割を担います。
十六善神(じゅうろくぜんじん)は奥の院の屋内に入場し、全員で声を揃えて「南無観(なむかん)」を唱え始めます。
観音護持の役割を持つ夜叉神(やしゃじん)の2名が入場します。
続いて会奉行(えぶぎょう)です。龍杖を持ち、儀式一切を統括します。
奥の院の内部での儀式が一通り終わり、お待ちかねの青龍が入ってきました。青龍は観世音菩薩の化身です。
なんと、龍の頭は経文で出来ています。「大般若経」です。
青龍は4名の四天王を順に回り、とてつもない大きな声で「南無観(なむかん)」の呪文を受けます。
龍の舞の始まりです。
龍はしばらく待ったあと退場していきます。
四天王は龍が舞っている間、四方でじっと龍を見守ります。四天王の一人の衣装をアップで。すべての装束はワダエミさんのデザインによるものです。
その後、地主神社の階段の前で「なむかん」を唱えたあと、龍は音羽の滝に向かって階段を降りていき、その他のメンバーは本堂の方に入っていきました。
龍と行道のメンバーは楼門の前で合流し、多くの聴衆が見守る中で再び舞います。例年であればこのあと一行は門前町に繰り出して巡行して「観音加持」を行うのですが、本日はあいにくの雨天で本堂に引き上げていきました。
|