「鞍馬寺・竹伐り会式」

撮影 20154年6月20日
TAKEKIRIESHIKI in Kurama-dera Temple, Kyoto - June 20, 2015
kyoto-sozoro.jpg

「竹伐り会式」(たけきりえしき)、鞍馬寺において毎年6月20日僧兵姿の蔵馬法師によって青竹を切る催し。近江座と丹波座に分かれてその早さを競い、豊胸を占う。寛平年間(889-898)峯延上人が修行中に現われた大蛇を仏法の力で退治した故事に因む伝統行事。
 ・京都市左京区鞍馬本町1074
 ・TEL 075-741-2003

京都、初夏の風物誌、千年間続いている鞍馬の「竹伐り会式」を写真でご紹介します。毎年、6月20日、開始時間の午後2時前、本殿前は大勢の見物客で埋め尽くされています。

takekirieshiki11.jpg

法螺貝の響きとともに「竹伐り会式」の開始です。

takekirieshiki11.jpg

参道の階段を登ってきた竹伐りの一同(大惣法師仲間と呼びます)、両脇に稚児を伴った先頭の人(呼び名がわかりません)、縄を真剣で切って結界の中に入ります。入場する間は雅楽隊により本殿の前でずっと雅楽が演奏されています。

takekirieshiki11.jpg

続いて僧兵姿の竹伐りの面々が入場。真剣を肩に担ぎ、腰にはナンテンの枝を差しています。災難を吉事に転ずるというおまじない。また、大蛇退治の毒を消すという意味もあるそうです。

takekirieshiki11.jpg

本殿前の壇上に、丹波座(左)と近江座(右)に分かれて並び、いよいよ開始の儀式が始まります。(式が始まる直前に到着したため、撮影のための良い席が確保できませんでしたので、観客の一番後ろから望遠撮影。そのため手前に「頭」がたくさん写っています。ご容赦を。)

takekirieshiki11.jpg

稚児による「七度半の御使」です。大声で以下を唱えます。
 導師に向かって 「竹伐りの神事めでとう候(そうろう)」
 両座に向かって 「竹伐りの神事めでとう候」
 導師に向かって 「近江・丹波の竹、見事に候」
 丹波座に向かって 「近江座の竹、見事に候」
 近江座に向かって 「丹波座の竹、見事に候」
 導師に向かって 「竹ならしあげ候」
 両座に向かって 「竹ならしあげ候え」
この言葉により「竹ならし」が始まります。「竹伐り会式」の最後に行われる両座による竹切り勝負のための「準備」です。勝負の公正を期すため、竹を切りそろえておきます。

takekirieshiki11.jpg

本殿の両脇に準備してあった青竹の紐を切って中央に運びます。

takekirieshiki11.jpg

「竹ならし」が始まります。真剣を持った人はかならず剣を高く保持します。裸の真剣を持っているよ、近づいたら危ないよ、ということを周りにアピールするのでしょう。

takekirieshiki11.jpg

思い切り剣を振り下ろして竹を切りますが、1回で切れることはまれ、最も早く切った人は2回、通常は4,5回でした。(報道の人たちの頭がじゃまになって青竹は写っていません。失礼。)

takekirieshiki11.jpg

takekirieshiki11.jpg

このあと、本殿の中では神事が行われますが、壇上では雅楽に合わせて「舞楽」が始まります。今年は2名の舞、1名で舞う年もあります。衣装、曲名も毎年変わります。

takekirieshiki11.jpg

takekirieshiki11.jpg

各座の8人が2人1組となって4mの青竹を切っていく「勝負伐り」です。導師がヒオウギを揚げるのを合図に、一斉に切り始めます。切り終えた人は大きな掛け声とともに本坊まで走っていきます。今年は丹波座が勝利しました。

takekirieshiki11.jpg

式次第がすべて無事に終了。舞楽を舞ったお二人は女性でした。

takekirieshiki11.jpg

皆さん退場です。この時も雅楽の演奏です。

takekirieshiki11.jpg

すべてが終わって本殿の壇上が開放されると、見物の人たちが一斉に上がって竹の切りくずを拾います。持ち帰ると厄除けになるそうですよ。

takekirieshiki11.jpg

1時間15分ほどの式次第でした。見物を終えた皆さん、帰路につきます。今年はケーブルカーが運休していましたので、山門まで徒歩の列が続きます。

takekirieshiki11.jpg


(見物後記) 開始時間が迫る1時半に叡電「鞍馬駅」に到着、ケーブルカーが運休中とあって、頑張って途中休憩なしで山上の本殿まで登りました。所要時間18分! 汗ぐっしょりです。息を整えるまもなく「竹伐り会式」が始まり、今回の見学は余裕がありませんでした。次回は早めに到着してよく見える席を確保したいものです。下りは登りの3倍の時間をかけて、ゆっくり由岐神社や参道途中を見物。また降りたあと山門前の「雍州路」で遅いランチの「鞍馬精進料理」を頂きました。


Ads by Google

Copyright (C) 2015 ZauCats, All Rights Reserved.

back-to-top.jpg
トップへ