「春日北通」

KASUGA-KITA Street, Kyoto
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春日北通(かすがきたどおり)。鴨川の東、丸太町通の一本北側に、さほど広くない通りがあります。しかし人通りはかなりあるので、裏通りという感じはしません。東大路より西側は道幅も広くかなり開けて、明るい通り。一方、東大路よりも東側は古い町並みも残っていて、西側よりも京都的です。

春日北通はどこにある?
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丸太町通より一つ北側の通りが春日北通。西から東に向かって歩きながらご紹介します。

スタートポイントは川端通、京阪電車の丸太町駅です。写真左の道路沿い植え込みは京都大学再生医科学研究所、右側は天理教会です。東に向かって一直線、まっすぐに伸び、正面には大文字山が見えます。

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京大病院前から東方向のながめです。右の和風の建物は旅館さわや、その向こうにマンションを挟んで聖護院八ッ橋の本店ビルが見えます。場所柄でしょうか、薬局や小さな飲食店が多数並んでいます。正面には大文字山の大の字が山の左斜面に見えてますね。ここから五山送り火の眺めはよいでしょうね。

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京大病院前はかなり広い遊歩道が造られています。入院患者さんが散歩されているのを時々見かけます。病院の外来棟には自由に入ることが出来て、ロビーに入ってすぐ左にドトールコーヒーがあるので、一服できます。

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東大路通を渡ると急に道幅が狭くなりますが、古いたたずまいを残した町並みになります。地名はまさに「聖護院」。そして聖護院は京都銘菓「八ッ橋」の発祥の地でもあります。道路左手には「本家八ッ橋西尾老舗」、右には「聖護院八ッ橋総本店」それぞれ本店が向かい合っています。(元祖と本家!) 近世箏曲の創始者、八橋検校の名前は音楽の授業で習って覚えていることと思いますが、検校のお墓は聖護院にあります。そして八ッ橋がなぜ「八ッ橋」と呼ばれるのか、ですが、諸説あって、八橋検校の名前にちなんだ、お菓子の形が琴に似ている、などなど。
続いて左手に聖護院の門が現れます。道路向かいには30分100円のひろい民間駐車場があって便利です。(一日停めても900円!) 写真は聖護院前から東に向かって撮影。右手は駐車場です。

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少し進むと左手に積善院凖提堂と泉徳寺、右手には須賀神社・交通神社が現れます。名所旧跡が目白押しですね。

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泉徳寺さんは道路沿いにこんな立派なミニ庭園を作っておられ、通行人の目を楽しませてくださいます。

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ここまで来ると黒谷さんの甍が見えてきます。右手は銀林学童保育所。このあたりは民家やしゃれたマンションが多くなってきます。道路はますます狭くなりました。
ところで、このあたりの「錦林」という地名の由来ですが、かつて聖護院一帯は深い森でした。そして、秋の紅葉は大変美しく錦の織物ようだったので銀林と呼ばれるようになったとのことです。

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春日北通りの終端に近づいてきました。左には旅館洛東荘本館、一旦停止の標識の右が平安神宮へ向かうT字路。右手前角に古い道標が立っています。

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道標には「右くろたに、左ちおんゐん」と記されています。これが建てられたときはまだ平安神宮建設前だったのでしょう。

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少し歩くと春日北通の終点。そこには黒谷さんの境内入り口の門がドンと構えています。門をくぐらず左の狭い道を上がっていけば紅葉の名所・真如堂です。(車は通れないほど狭い路!)

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出発点の川端通りから終点黒谷さんまで歩いて20分ほどでしょうか、道路脇には新旧様々な見どころが多くあって 充分楽しめるのではないでしょうか。

♪春日北通 名前の由来

平安京の春日小路(現在、丸太町通)の北に平行に走る路であることからこの名がある。東大路以東を春日北通、以西を春日上通と称すが、両方とも全線に使われる事も多い。東大路通以西は京大病院の南端である。西は鴨川・川端通から東は黒谷さんまでおよそ1,500mの小路。春日上通側はセンターラインあり、両側に歩道あり。春日北通側はセンターラインなし、大変狭い道である。


♪春日北通 沿道のランドマーク

.......西から東に向かって

・京都大学医学部・京大病院(北)

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・天理教河原町大教会(南)

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・旅館丸家(南)
・旅館美津濃(南)
・旅館さわや本店(南)

和風の旅館が3軒並んでいます。修学旅行にも利用されているようです。

・聖護院八ッ橋総本店(南)

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・東大路通

・本家 西尾八ッ橋(北)

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・西尾八ッ橋の里(北)

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・錦山荘(南)

・聖護院(北)
・聖護院御殿荘(北)

 聖護院は門跡寺院、また修行僧・山伏の総本山です。さらに聖護院門跡の一部を旅館として開放したのが御殿荘。どの部屋からも史跡庭園を見ることが出来るそうです。

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・積善院凖提堂(北)

 聖護院のすぐ東隣、塔頭です。鎌倉時代の創建ですが江戸時代建立の凖提堂と合併され積善院凖提堂となったそうです。五大力尊と人食い地蔵(崇徳院地蔵)で有名。2月23日には五大力尊法要が盛大に行われます。

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・泉徳寺(北)

・須賀神社・交通神社(南)

 平安時代末の康治元年(1142年)美福門院の建てた歓喜光院の鎮守として創祀されたもので、 祭神は素戔嗚尊、櫛稲田比売命を主神に久那斗神、八衢比古神、八衢比売神を加え、五柱を祀る。聖護院一帯の産土神とされ、また縁結び、厄除け、交通安全の神として崇敬あつく、ことに節分祭には参詣者で賑わうという。

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・錦林小学校(南)

・旅館洛東荘本館(北)

 こちらの英語名は「The Three Sisteers Inn」といって、外国人専用の旅館です。三姉妹で経営されています。長女の山田菊恵さんは米国でホテル経営を勉強されたとか。平安神宮に近いところには別館もあって、とても雰囲気の良い旅館ですが外国人専門ということで我々は泊めてもらえず残念です。



・黒谷さん・金戒光明寺(道路突き当たり)

 金戒光明寺は「黒谷さん」と呼ばれています。浄土宗の大本山。法然上人が比叡山の黒谷を下り、ここに草庵を結すばれたため黒谷さんと呼ばれるようになった。またここは新撰組発祥の地。境内は広く、春は桜、秋は紅葉の名所。なお北側に隣接して真如堂がある。

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