京都一乗寺、詩仙堂への坂道を登って行き、詩仙堂前の少し広くなったところの左手、民間駐車場の上に「野仏庵」があります。緑に包まれた時期の野仏庵をご紹介します。この門は、明治維新の前、西園寺公望が丹波須知村に潜んだ時の寓居の門、これを移築したもの。
門をくぐり、ゆるやかな階段を進んでいくと、これまた田舎情緒に包まれた建物の玄関が拝観受付。「こんにちは」と声をかけると奥から受付の方が出てこられました。
内部の説明はテープの再生音声です。
出された抹茶と茶菓子をいただきながら、そして庭を眺めながら説明を聞きます。
次第に他の部屋の説明に移っていきますので、そちらの部屋に移動。この部屋は窓から京都の町並みを眺めることのできる茶室「雨月席」です。もとは南禅寺の西側に建っていた上田秋成ゆかりの茶室をこちらに移築しました。
この山荘のオーナーであり古美術愛好家でもある上田堪庵氏の収集品をひと通り見学し、次は屋外の回遊式庭園の見学です。
野仏庵には様々な「石造古美術品」が集められています。その中で最も大きいものはこれ。
茅葺の屋根にはアワビの貝殻。野鳥がいたずらするのを防止する目的だとか。
数多くの石仏が回遊路の両側にズラリ並んでいます。
野仏庵の北側は急傾斜、下に見える竹林は圓光寺のもの。
境内に咲いていた可憐な「エゴノキ」の花。床の間にも生けられていました。
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