声明念仏の道場「勝林院」には現在2つの僧房がありますが、実光院はそのひとつ。(もうひとつは宝泉院。かつてはもっとたくさんあったそうです。)勝林院のすぐ手前にあります。玄関でドラを鳴らして受付を済ませます。拝観料は抹茶と和菓子付きで¥800です。
玄関を上がってすぐ左が客殿です。赤い毛せんの前で庭園を眺めながら抹茶を待ちます。
いちおう呈茶の作法で抹茶が出されます。お菓子は「八ツ橋饅頭」でした。(京菓子司 総本家 よし廣 謹製)
この客殿は1920年に建造されたものです。実光院はもともと道路向かいの「大原陵」の場所にあったのですが、現在地にあった普賢院が無住になり、さらにもう一つの僧房・理覚院も無住となり、三房が合併する形でこの地に新・実光院が生まれたのです。
客殿内には音程を奏でる幾つかの楽器が置いてありました。これは石の木琴です。試しに叩いてみたところ音程は西洋音階のようでした?!
客殿正面から眺めた庭園です。「契心園」と名付けられています。もとは普賢院の庭園、池泉観賞式です。
では庭に降りてみましょう。
僧房の西側に広く広がる庭園は、もと理覚院があった場所。歴代住職が整備作庭されたそうです。
茶室「理覚庵」です。1975年に建造されました。建材はすべて実光院領の山林から切り出したものだそうです。
内部の様子。
水辺のほとりに「ふきのとう」が芽を吹いていました。梅も開花を始めていました。
宝泉院はいろいろメディアに取り上げられることが多いのですが、実光院はすこし地味? でも抹茶の接待を受けながら静かに庭園をながめていたい、という方にはおすすめの寺院です。
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