京都市北部の「修学院」と呼ばれるエリアの北端にある赤山禅院の紅葉の風景をお伝えします。写真は赤山禅院に向かう参道の入り口。道路左手が北、右手が西の方角です。寺院には珍しく参道入口には大きな石の鳥居がありますが、中国は東岳・泰山(とうがく・たいざん)の神様である赤山大明神が祀られていることに由来します。でもお寺。延暦寺の塔頭の一つなんだそうです。
鳥居から少し登ったところに山門、そして「赤山明神」の石標。
さらに大きくカーブした参道を登ります。両側には見頃のモミジが彩ります。
参道には「都七福神」のノボリが並んでいます。赤山禅院には七福神のうち、福禄寿も祀られているのです。
階段を登ったところからいよいよ境内に入ります。正面に拝殿が見えてきました。(なお、階段右手前には観光トイレが設置されています。)
階段を登ると手水舎。
拝殿の後ろには赤山大明神を祀る「本殿」(本堂ではありません)です。ここまでの説明で、ここは寺院なのか神社なのかさっぱりわからない、を思われる方も多いと思いますが、かつては神仏習合といって、神様も仏様も一体だったのです。明治政府になって神仏が完全分離されてしまいますが、赤山大明神は古い時代の姿がそのまま残っているのです。お参りする時は「2礼2拍手1礼」です。
本殿の周囲は発色の良いモミジ、見頃ですね。上がり口には数珠のアーチ、これは正念誦(しょうねんじゅ)と呼ばれ、ここから参拝ルートのスタートです。時計回りに一周し参拝時間はおよそ15分ほどです。
10月桜も開花していました。
本殿の左手は「地蔵堂」、それにしてもモミジが色鮮やか。
地蔵堂の右手に並んだ羅漢石仏。黄色いイチョウの絨毯です。
「福禄寿殿」です。都七福神の一神「福禄寿」が祀られています。右側は御朱印授与所の建物です。福禄寿人形のおみくじやお守りも授与されていました。
境内をぐるっと一周し、出口の数珠アーチ「還念珠(かんねんじゅ)」です。周回路の途中には、「出世弁財天」を祀った「弁天堂」、縁結びの「相生社」、もと雲母坂(きららざか」にあり現在廃寺になった雲母寺(うんもじ)の本尊と不動明王を祀った「不動堂」が途中にありました。
参道の帰り道、往路とは逆向きの写真です。
参道の築地の苔の上で見つけた散り紅葉。赤山禅院は比較的ゆっくり紅葉見物できるところです。最寄りのバス停、あるいは叡山電車「修学院駅」から20分ほどかかりますし、大型バスが入る道も駐車場もありません。ですので観光客で境内がごった返すということはめったにありません。
散歩中のワンちゃんたちと一緒に次の目的地「曇華院」に向かいます。赤山禅院の石の鳥居から徒歩5分です。
|