真如堂(しんにょどう)、正式名は真正極楽寺。紅葉の名所が多い京都において、比較的ゆっくり紅葉を鑑賞できる場所の一つが「真如堂」。境内が一面真っ赤に染まる見事な真如堂の紅葉を見物するためのガイダンスです。
・京都市左京区浄土寺真如町82
・Phone 075-771-0915 ・境内 自由、書院庭園の拝観は 500円 ・アクセス 市バス「真如堂前」から徒歩10分 ・駐車場 無料 約10台、紅葉時は不可 |
真如堂は清水寺や永観堂に比べれば遥かに狭い境内ですが、燃えるようなモミジがほぼ全面を覆う紅葉の名所です。それでも境内が観光客で溢れないのは、真如堂に至る道路はすべて狭く大型バスの団体旅行は入れないから。また公共交通機関の駅からも遠く、しかも高台にあるためアクセスがよろしくありません。だからゆったりと紅葉見物ができる穴場的なおすすめスポットなのです。
真如堂の境内への入り口は4か所あります。「東入口」、「北入口」、「黒谷さんの墓地経由入口」、そして最もポピュラーな赤門の「西入口」。それぞれ公共交通機関からアクセスする方法をご紹介します。地図をご覧ください。5色の線で最寄りのバス停からのルートを示しています。
1. 白川通のバス停「真如堂前」あるいは「錦林車庫前」から
「真如堂前」からのルート(地図:緑のルート)が最短距離で「東入口」に至ります。途中に一部、山道と階段がありますので足腰に不安のある方には不向き。「錦林車庫前」からのルート(地図:赤のルート)は「北入口」に通じる道です。途中に日吉神社があり、なだらかな上り坂です。歩行時間は10分弱です。
2. 東大路のバス停「京大正門前」から
このルート(地図:オレンジのルート)は最長距離ですが、途中で吉田神社や宗忠神社を拝観できます。「西入口」の赤門から入ります。歩行時間はおよそ20分ほどでしょうか。
3. 丸太町通のバス停「岡崎神社前」から
このルート(地図:青いルート)は黒谷さんの中を通ります。墓地の中にある文殊の塔登りますのでかなり疲れますが上からの眺めは最高です。幕末の会津藩ゆかりの西雲院の前を経由して「黒谷さんの墓地経由入口」から入ります。途中から黒谷さん本堂を経由するルート(紫のルート)に入れば長い階段を登らずに済みますが少し距離が伸びます。しかし栄唱院の見事なモミジを鑑賞できるというおまけ付きのルートです。
自家用車で
紅葉期間は拝観者駐車場が閉鎖されますので車を停めることはできません。近隣にコインパーキングが一つありますが空いている保証はありませんし、狭い道路を一般観光客が大勢歩いていて危険ですので車でのアクセスはおすすめしません。それでも車で、という方は「金戒光明寺」の駐車場に停めて真如堂まで歩く、という方法があります。歩行時間は15分弱です。
最も楽な方法
フトコロに余裕があれば、あるいは移動に時間を割きたくない方にはタクシーがおすすめ。楽ちんです。ただしこの方法だと真如堂に至るまで周辺の素晴らしい秋の景観を見ることができません。
真如堂の境内及び本堂の拝観は無料です。ここでは真如堂の正式な入口である「西入口:赤門」から境内をご案内します。赤門の手前のモミジは遅め(12月に入ってから)に紅葉します。見ごたえあるモミジです(写真)。門をくぐって左にハナノキの紅葉がありますが、こちらは早め(11月中旬頃から)。
門をくぐって真っ直ぐ進むと本堂を正面に見るゆるやかなスロープの広い参道です。ここのモミジのトンネルも見応えあります。特に紅葉の葉を透かして眺める三重塔は絶品。
スロープを登り終えると左側に紅葉の期間のみ開店する茶店があります。ここでは甘酒やお団子などをいただくことができます。また茶店の横にはトイレが備わっています。
本堂の左右は紅葉一色。その年の気候にもよりますが、右側は早めの紅葉、左側は遅めの紅葉です。
本堂の右側を抜けて本堂裏側に回ればモミジの林を眺めることができます。
なお、本堂に向かう参道は中央のスロープ以外に、右側に回り込むルートがあり、こちらの紅葉も見事。また根本に敷き詰められた黄色いイチョウの葉と散り紅葉によって出来るグラデーションを見ることができればあなたはラッキー。
以上紹介した他にも鐘楼の周囲や、本堂に上がって「涅槃の庭」の有料拝観など見どころは多いので、時間に余裕があればくまなく見て回ってください。
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