妙心寺の塔頭の一つ「聖澤院」が「2014年 京の冬の旅 非公開文化財特別公開」において初めて公開されましたので、さっそく拝観してきました。
ほとんど公開されたことがないレアな拝観なので、多くの参拝者が詰めかけています。
方丈前の庭園は苔庭、中を石畳通路が設置してある珍しい構成です。
聖澤院は退蔵院の2つ北側に位置し、山門などが並ぶ広々とした伽藍エリアの西に面しています。妙心寺四派のひとつである「聖澤派」の本庵です。1523年、東陽英朝を開祖に迎え天蔭徳樹により創建されました。
方丈の裏手に回りますと書院への渡り廊下。建物と建物の間にしつらえられた坪庭。
妙心寺には塔頭が48もありますが、常時公開されているのは退蔵院などわずか。通常公開していないところは特別公開のチャンスを狙って訪問します。ただ、塔頭によっては数年に一度、あるいは数十年に一度というところもあり、すべての塔頭を拝観するには人間の寿命が1000歳位なげれば無理でしょう。
私はこれまでに約10年かけて12の塔頭を巡りました。なかには特別公開の期間をねらって京都にやってきたにもかかわらず、公開塔頭の前まで来て「本日都合により公開はおやすみします。」の張り紙を見てがっくりすることもありました。
大徳寺も妙心寺同様、多数の塔頭があり、いずれも素晴らしい庭園と文化財を擁しています。公開情報をアンテナ高く捉え、かつ気長に待ち構えることが寛容でしょう。
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