「京の冬の旅・非公開文化財公開 2017」で妙心寺の塔頭「養徳院」が公開されました。さっそくレポートします。広い妙心寺境内の北東エリアに位置する養徳院は、創建当時は小方丈の北側にあったそうです。開祖は妙心寺第67世の功沢宗勲で、ここに祀られている石河光延の子です。
門を入り書院入口で拝観料を払い、スタンプを押してもらいます。「京の冬の旅」で毎回行なわれているサービスイベントで、3つ集めると市内各所の指定されたカフェで飲み物の接待を受けることが出来るのです。
写真は方丈の廊下から前庭を見たところです。
建物内は撮影禁止ですが、多くの寺宝が展示してありました。写真は拝観チケット、江戸初期の絵師、曽我直庵による「鷹の図」です。
室内を拝観したあと玄関を出て屋外の庭園に向かいます。
右が方丈、左に十三重塔、正面生け垣の奥は墓所です。
方丈です。中央の仏間には本尊の釈迦三尊像と石河家歴代の位牌が祀られています。また隣の部屋には2,000文字に及ぶ漢文でビッシリ書かれた「酒茶論」の掛軸が展示されています。1576年に書かれたものです。酒と茶はどちらが勝っているか、という論争を記してあるのですが、どちらも無くてはならない物、という締めくくりです。
さらに別の部屋には鑑真和上請来と伝わる鉄鉢もありました。
庭園の一角には大きな十三重石塔。
庭園のさらに奥にある墓所には石河家歴代の墓所と思われる御霊屋がありました。
めったに公開されない塔頭とあって、多くの京都マニア(?)が訪れていました。市内の観光スポットは海外からの観光客があふれる昨今ですが、さすがにここまでは来ないですね。静かに拝観できました。
|