「天狗岳 登山記」

<オーレン小屋からピストン登山>
2019年11月3日 撮影
Mt. Tengudake in Yatsugatake Mountains,
JAPAN - November 3, 2019
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【八ヶ岳】(やつがたけ) 山梨県と長野県の県境を南北に伸びる山塊。夏沢峠を境に北八ヶ岳と南八ヶ岳に分けられる。西側、東側ともに裾野が広大。
【天狗岳】(てんぐだけ) 北八ヶ岳の最高峰であり最南端に位置する。東西2つのピークがあり東天狗岳は標高2,640m、西天狗岳は標高2646m。日本二百名山のひとつ。


行程



天狗岳 登山記

八ヶ岳西麓「オーレン小屋」をベースにして天狗岳をピストン登山しました。登りは夏沢峠経由と箕冠山に直接向かう2ルートありますが、夏沢峠は昨日登りましたので箕冠山に直登するルートをとりました。根石岳から天狗岳へ縦走します。

<オーレン小屋から箕冠山へ>

オーレン小屋の朝食時間は早く、5時からでした。でも今日は行程時間に余裕がありますのでしばらく小屋の中でゆっくり。外はかなり冷え込んでいます。メインザックに重い荷物を詰め込んで小屋に預け、荷物を少なくして登ります。出発は7時前、小屋の前で記念撮影です。

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気温がかなり低く霜が降りています。ミドルレイヤを中に着込んでソフトシェルを羽織っています。耳が冷たいので毛糸の帽子。さあ、出発、箕冠山へは小屋の右端から樹林帯に入って行きます。

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箕冠山に登るコースは針葉樹林帯の中を縫うように作られた登山ルートです。路面は土が多く歩きやすく、また勾配もゆるやかです。

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登山道の脇には随所にビッシリ霜の結晶。下山時に見たときも解けていませんでした。

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ほどなく箕冠山(みかぶりやま 標高 2,590m)の山頂に到着。といっても樹林の中で展望視界はゼロです。右手前に三角点の石標(上に手袋が置かれている)。ルート案内板の右に進むと夏沢峠、左に進むと根石岳、ここは分岐点です。

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<箕冠山から根石岳へ>

小休止ののち根石岳に向けて進みます。ここから登山道の様相が変わりました。土の道から白い砂利道に、そしていっきに視界がひらけました。根石岳から天狗岳へのパノラマが眼前に広がります! 左が西天狗岳、右は根石岳と東天狗岳です。眼下に根石岳山荘(すでに冬季休業中)。

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そして西天狗岳の左かなたには今日初めて北アルプスの稜線が現れました。穂高から槍までをズームした写真です。左端に小さくジャンダルムとロバの耳。右に向かって順に奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳。大キレットを挟んで南岳、そして槍ヶ岳です。奥穂高岳から北穂高の稜線の下に、なんと陽のあたっていない前穂高岳の稜線が写っています!!

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箕冠山と根石岳の鞍部まで下りてきたところで突風に見舞われました。猛烈に寒い! 急いでハードシェルを重ね着し、そして手袋を装着。根石岳の山頂まではなだらかな広い稜線の登りです。

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<根石岳山頂からの眺め>

根石岳山頂(2,603m)です。

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箕冠山の方角を振り返れば、昨日登った硫黄岳の爆裂火口を正面に、その右に赤岳、中岳、阿弥陀岳。

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そしてこれから向かう東天狗岳。一番手前の小さなピークは左を巻きます。白い稜線を進み、続いて今日唯一の岩場の登りが東天狗岳山頂まで続きます。

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南を眺めると、阿弥陀岳の右には南アルプスの主峰、北岳が雪をかぶってそびえます。左に農鳥岳、右に塩見岳を従えています。

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そして仙丈ヶ岳。手前の黒いギザギザの稜線は鋸岳。

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<根石岳から天狗岳へ>

東天狗岳に向かいましょう。

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根石岳の下り。

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鞍部には本沢温泉に下る白砂新道の分岐があります。

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あと一息!

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山頂の直前に危険か所があります。スチールネットの橋がかけられていますが、その下はほぼ垂直に崩落しているのです。

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これを越えれば山頂です。右に見えるのは天狗の顔をした岩!

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<天狗岳からの眺望>

東天狗岳山頂(2,640m)です!

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山頂から北方向のながめです。ふもとに高見石小屋の屋根が見えています。そのむこうに白駒池。左には北横岳から蓼科山。そのうしろには白馬三山から鹿島槍、爺ヶ岳に続く後立山の稜線。

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谷川岳や至仏山、燧ヶ岳も見えています。

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西天狗岳。その左奥には中央アルプスの稜線。手前の伊那谷にはカスミがかかっています。その手前に南アルプスの裾野。手前に茅野市が広がっています。

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<下山、オーレン小屋へ>

東天狗岳の山頂から眺望を楽しんだあと下山を開始しました。休憩後は体が固くなっているので山頂直下の岩場は注意しながら下りていきます。

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鞍部まで下りたところで天狗岳を振り返ってながめました。標高としては西天狗岳のほうが高いのですが、今回は省略しました(汗)。

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東の谷を眺めると、遠く左に御岳山、右に乗鞍岳が望めます。

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乗鞍岳と御岳山のズームアップ写真です。

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根石岳山頂まで戻りました。日がさしてきました。記念撮影タイム。

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箕冠山を過ぎたところでオーレン小屋への下山者向けにこんな看板が。「危険 単独登山者 立入禁止 冬季小屋閉鎖 オーレン小屋」とあります。

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随時、自然観察しながら小屋まで下山です。

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ほぼ標準のコースタイムでオーレン小屋に到着です。昼食は小屋のメニューからカレーライスを選択、おいしかった。

預けてあったメインザックを受け取り荷物を整理しましたが、ザックがほとんど軽くなっていない! 持ってきた大量の行動食の大部分は未消化で、そのまま持って帰ることになりました。小屋ベースにピストン登山するときは食料飲料は最小限で良い、ということですね。反省!

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<下山、オーレン小屋から桜平駐車場へ>

車を停めてある桜平駐車場に向けて下山します。下りは1時間少々のコースタイムです。

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沢沿いのルートになっていて、随所に滝を望めます。ちなみにオーレン小屋の水はこの沢からポンプで汲み上げています。

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オーレン小屋の汲み上げポンプ小屋です。少し下ったところにもう1ヶ所あります。

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夏沢鉱泉に到着。小休止です。

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夏沢鉱泉から下る道はこのようにガレガレです。前は舗装路だったのですが、台風による土石流によって道自体が流されてしまったのです。これじゃ普通車は走れませんね。下に車が停車してあるのが見えますが、あの位置が上限です。

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途中の沢で靴とトレッキングポールについた泥を洗い流しました。

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桜平の車止めゲートに到着。駐車場まではあと少し。お疲れ様でした。

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