上高地「徳澤園」
in Kamikochi, JAPAN - Oct.21 2019
「徳澤園」(とくさわえん)。創業は1885年。昭和初期まで徳沢には牧場があり、その番小屋としてスタート、のち、山小屋となった。槍穂高登山のベース宿。マウンテンリゾートホテルと山小屋の2面性のある宿。 |
徳沢から「屏風の耳」を経由して涸沢まで山行しました(いわゆるパノラマコース)。帰路、徳澤園に宿泊しましたのでレポートします。パノラマコースを登った時の様子はこちらをご覧ください。(宿泊と撮影:Hide君、レポートはzZaucats代筆)(Zaucatsは約40年前に宿泊したことがありますが、もはや記憶になし)
昭和の初期まで徳澤あたりは牧場だったそうです。番人のための小屋があるのみでしたが、その小屋を大きくして登山者のための小屋にしたのが徳澤園のルーツだそうです。いまや一般の観光客もバスターミナルから2時間かけて歩いてきて宿泊するほど人気の宿ですが、もとは山小屋です。井上靖の小説「氷壁」にも登場して有名になりました。
ホテルのエントランスです。ホテル内の内装はダークブラウンの柱と白い壁、民芸調ですね。全体的に統一されています。靴を脱いで上がります。靴箱にならんでいる靴の種類をざっとながめると、やはり登山靴が多いようですね。
ホテルのレセプション。幕営の受付もフロントの横にあります。
徳澤園の改装はずっと続くそうです。ここでご紹介した形も数年後は別の姿になっているかもしれません。
徳澤園の客室は3タイプ、最も多い和室、洋室(3部屋のみ)そして山小屋として伝統的な相部屋。このうち、欧米を中心とした海外からの観光客に人気なのは和室と相部屋だそうな。洋室は超デラックスで、まさに高級リゾートのような雰囲気です。
今回宿泊したのは相部屋の「HOTAKA」です。徳沢園の相部屋は蚕棚にズラッと布団を並べる一般的な山小屋のスタイルとは違い、ユニークなスタイル、そう、カプセルホテル風です。
相部屋とはいっても各個室は区切られ入り口はカーテンがあるので最低限のプライバシーは守られます。
各個室は布団がゆったりと敷ける広さがあります。相部屋は他に、入り口が六角形で蜂の巣のような「KARAKATSU」があります。個室の構造はまさに蜂の巣ですからね(笑)。
夕食はメインンダイニングで。入り口には本日のメニューが黒板に書かれています。
和室・洋室に宿泊する客と相部屋の宿泊者とでメニューが違うようです。相部屋だと副皿、前菜、デザートの三品ほど少ない。少なくする理由がよくわかりません。食事の内容は同じにしてほしいものですね。
こちらが夕食です。主菜は「信州牛のサーロインステーキ」と「岩魚の塩焼き」。大鉢は「肉じゃが」、小鉢は「手作り豆腐」、「きのこそば」も付きます。これにご飯と漬物。サラダは自家菜園でとれた無農薬野菜です。山小屋の食事としては十分すぎる内容です。徳澤園の熱血女将さんと共に自家菜園の栽培の様子は以前にNHK「新日本風土記」で紹介されていましたね。
「徳澤園」の朝食で使用される材料が入り口に掲示されていました。オムレツは松本産 会田の卵だそうです。
朝食はシンプルでした。ソーセージとチーズオムレツ、かぼちゃのサラダ。ごぼうの煮物と漬物三種。そして御飯と味噌汁です。なお乳製品は数々の賞を獲った清水牧場の製品だそうです。
徳澤園にはビジター向けの食堂・喫茶があります。その名は「みちくさ食堂」。営業時間は 7:00から15:00まで。メニューはうどん・そば・カレー・チャーハンなどの軽食が中心です。なお夜はキャンパーに夕食を提供する専用食堂にもなります。
店内の様子です。朝9時ですが、すでに多くの方が利用していらっしゃいました。趣のある食堂ですね。
注文は食券制です。「山の手作りカレー」や「自家製野沢菜チャーハン」など、美味しそうですね。
徳澤園の前はキャンプ場。夏は多くのキャンパーで賑わいます。この季節は前穂高・明神のロッククライマーがベースキャンプを張る場所かな?
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