大河ドラマ関連地「三方ヶ原古戦場の碑」

撮影 2017年9月17日
The Historic Battlefield of MIKATAGAHARA
Kitaku, Hamamatsu, Japan - September 17, 2017
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三方ヶ原古戦場(みかたがはらこせんじょう)。1572年12月、上洛を目指す2万の武田軍は遠江を西進し三方ヶ原の根洗松付近に陣を構えた。これを追撃しようとした徳川軍は返り討ちに会い、家康は命からがら浜松城に逃げ帰る。家康人生最大の敗北だといわれている。合戦の跡地に石碑が建てられている。
 ・静岡県浜松市北区根洗町73
 ・アクセス 東名「浜松西IC」より約10分
    新東名「浜松いなさIC」より約20分
 ・駐車場あり、拝観自由

「三方ヶ原の戦い」は誰もが記憶する戦国時代の戦いです。上洛を果たそうとする武田軍と徳川・織田連合軍との戦いです。2017年9月17日放映のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」では戦いの場面もなくサラッと数分で終わってしまいました。

三方ヶ原台地といえば東京都心がすっぽり入るほどの広大な台地で、当時は熊笹が茂り低木の松が少し生えた見晴らしの良い草原だったようです。武田軍と徳川軍が戦ったのは台地の北端「根洗(ねあらい)」と呼ばれるあたりだといわれています(諸説あるようですが)。現在、根洗の「三方原墓園」駐車場内には「三方原歴史文化保存会有志」によって石碑が建てられています。

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家康軍は磐田の「一言坂(ひとことざか)」で戦いで破れ、次に要所の二俣城も12月19日に武田に明け渡します。武田軍は天竜川を渡り西進を続けます。まず秋葉街道を南進し、現在の東名高速にぶつかるあたりで三方ヶ原台地に登り(標高差50mあります)ますが、登ったポイントには諸説あって、大菩薩坂あるいは欠下坂だとわれていますが、いずれにしても2万の武田軍は450年前、台地に登る途中、筆者の自宅の庭先を進軍していったことになります!(自宅住所は秘密)。

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なお石碑を揮毫されたのは徳川宗家18代当主 徳川恒孝さんです。

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左側の石碑。こちらには三方ヶ原合戦のいわれが書かれていますが読みにくいですね。本ページで説明してあるような内容が書かれています。

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武田軍は浜松城を無視して北上し、この石碑の約600m北にある「根洗松」付近に本陣を構えたと言われています。家安を浜松上から誘い出す作戦だったとか。これを知らず家康は武田軍を後ろから急襲しようと、12月22日、全軍を率いて浜松城を出陣します。しかし野戦を知り尽くしたさすがの武田信玄、左右に開いた魚鱗の陣で待ち構えていたのでした。

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結局、たった2時間の戦いで徳川軍は大敗、家康は命からがら浜松城に逃げ帰ります。家康はこの時31歳。逃げ帰る過程でさまざまな伝承が生まれるのですが、「おんな城主直虎」の中では、逃げる途中の脱糞の話、八幡宮のオオクスの洞に隠れた話、しかみ顔のポーズ、の3つのエピソードが放映されましたね。

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武田軍のこの後、三方ヶ原台地を井伊谷・気賀方面に下りますが、その坂が「祝田坂」、この細い道の先に残っています。道幅1間もない狭い山道です。

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坂を下ったところは大河ドラマにも登場した蜂前神社があります。ここには「直虎」の文字と花押が書かれた唯一の古文書が残っています。神社を抜けてさらに進むと「刑部(おさかべ)」、武田軍はここで年を越します。徳川の浜松城を追撃して息の根を止めようとは思わず上洛の途を急いだ、ということでしょうか。そののち、刑部を出発し西に進軍します。途中、井伊谷を焼き払い、さらに1月24日頃、新城に進み、三河野田城を落とします。しかし信玄は持病が悪化して甲府への撤退を決意しますが戻る途中(4月12日)で病死します。(注: 三方原の読み方として、現在地元では「みかたばら」あるいは「みかたっぱら」と呼んでいますが、歴史的には「みかたがはら」が正しいので、本ページ内では「三方ヶ原」に統一してあります。)

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