「御蔭通(みかげどおり) 探索」

MIKAGE-DORI STREET, Kyoto
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御蔭通(みかげどおり)は、下鴨神社から山中越の道の入口まで続く。下鴨神社で5月に催される御蔭祭に名前の由来がある。途中に主要な観光名所があるわけではない地味な道。市民の生活道路。

♪御蔭通はどこにある?

 最初はどこが起点で、どこが終端だか分かりませんでした。今出川通りの北側を東西に走るさほど広くないこの通りは路線バスも走る、いちおう幹線道路です。車で京都を訪れることの多い私は、少し前までは通りの名前も知らずに走り抜けていました。
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♪西から東に向かって歩く

 下鴨本通から西に向かうT字路、下鴨神社の南西端ですが、ここが御蔭通の起点です。
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 左手に神社本殿にまっすぐ伸びる参道は糺の森、うっそうとしています。巨木もたくさん。右手には下鴨神社駐車場が見えています。
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 神社への入り口付近から東を眺めるとやや右にカーブして高野川を渡る御蔭橋が見えます。
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 御蔭橋の写真と、橋の上から北側を眺めた写真。このあたりの鴨川(高野川)はのどかですね。朝夕は多くの方がワンちゃんをつれて散歩されています。
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 川端通りを越えてしばらく進むと、まもなく叡山電鉄の踏切。渡ってすぐに複雑な交差点があります。ここで間違えないように、左に曲がれば正解。少し進めば東大路の大きな交差点です。右向かいの角はローソン、そのとなりはトンカツ屋さん。学生にはちょっと高めの値段設定、でもにぎわっています。下の写真は交差点から東に向かっての眺め。
 右には本格フレンチの「ベルクール」。いちど入ってみたいな。でも今日は財布と相談してパス。左はお好み焼きの「将月」。ジャンボを注文すれば安くておなかがいっぱいになります。ひとりで全部食べるのはちょっと無理?

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 田中神社は御蔭通りの守り神。京都にあっては小さな神社。真っ白な孔雀がいます。
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 田中神社を通り過ぎてクリーニング屋さんの角を北に上がって寄り道。住宅街を進むと学生マンションの駐車場にネコちゃんがいつもいます。呼んでも近づいてきてくれません。次回は猫じゃらし持参で!
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 そのまま進むと叡山電鉄の踏切、
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 踏切を渡らず線路に沿って左に折れると右に叡山電鉄の小さな元田中駅です。写真の線路左側に駅が見えています。その左のビル2階にカフェがありました。さっそく入って休憩です。
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 コーヒーがユニークなので写真に納めました。アートですねぇ。お店の名前は「カフェ・ウィークエンダーズ Cafe Weekenders」
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 御蔭通りに戻って再び東に向かいます。ほどなく右手には「月刊京都」の白川書院。
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 続いて京都大学農学部のキャンパスですが通りからは見えません。左には北白川教会のモダンな建物が見えてきました。そのほぼ道路向かいには京大グラウンドへの入り口が見えます。
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 北白川教会の前から西を眺めました。道幅は狭いのですが幹線道路です。左右には歩道がきちんとありますので歩くのは安心。
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 マンションの1階にお菓子屋さん、エキュバランス「equibalance」。パンフレットによると「目で楽しみ、香りを味わい、舌で感じられる。3つの微妙なバランス。」だそうです。(京都市左京区北白川東蔦町28-1)
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 少し行くと白川疎水です。この疎水、南に辿っていくと哲学の道までつながります。そう、北向きに流れているんです。流れに沿って散策道が作られていて、春は桜の名所となります。
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 疎水の橋を渡ってすぐ左折するとお気に入りのフレンチレストラン「リーボン」があります。フォーマルな夕食もいいですが、まずはお試しにランチで充分に雰囲気を味わえます。1600円のメニューでもおなかいっぱい。しかも味と盛りつけは本格的。あーおいしかった!
食事レポートはこちら

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 疎水を南方向に眺めました。右に広がる運動場は「京大グラウンド」。
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 京大グラウンドです。右の小高い山は五山送り火の大文字山。うっすらと「大」の字がみえますね。グラウンド向こう端の白線は疎水沿い道路のガードレールです。
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 (寄り道)疎水沿いの道を300mほど南に下ったところに「京都大学人文科学研究所・漢字情報研究センター」の建物があって、現役の図書館として使われています。
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 北白川通りに近づいてきました。右手に見えるのは「北白川みかげ通り接骨院」。左右の歩道が狭くなりました。
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 御蔭通をどんどん東に進むと最後は志賀越通(山中越えの道)にぶつかります。どうやらここまでが御蔭通らしい。正面には乗願院
 最近は京都東インター混雑と山科市街の渋滞を避けるための大津インターを降りて山中越えから京都入りすることが多いため、逆コースで走るのですが、車での走行には注意が必要。そう、学生チャリンコが右に左に走っていて、徐行すべし、でした*^_^*。

♪御蔭通 名前の由来

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 五月の葵祭、その前儀として、5月3日に下鴨神社で行われる流鏑馬(やぶさめ)神事に始まり、4日の斎王代御禊(みそぎ)の儀、5日の歩射(ぶしゃ)神事、そして最後に12日御蔭祭では、上賀茂神社の祭神賀茂別雷神が出現したといわれる比叡山ろくの御蔭山(御蔭神社)に降りた祭神の荒魂(あらみたま)を下鴨神社に迎えます。下鴨神社と御蔭神社との往復20kmにおよぶ神幸の道筋であったことからこの通り名になったとのこと。

..... 神幸(神幸) 神社の神体が、鎮座する神社から他所へ移動すること



♪御蔭通 沿道のランドマーク

・下鴨神社

 正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)。平安遷都前から上賀茂神社とともに古代の賀茂氏の氏神を祀る神社であり、両社の祭事である葵祭で有名である。古代の植生を残す糺の森(ただすのもり)、鴨長明よかりの河合社など、見どころ多数。
・糺の森

 下鴨神社の境内を覆う約12ヘキタールの原生林。かつて原野であった頃の植生を残しているといわれる。ケヤキ、エノキやムクノキなどの巨樹が並ぶ。春夏秋冬、どの季節に訪れても美しい。
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・下鴨茶寮

 高野川に架かる御蔭橋の西のふもと、創業は安政年間。京料理と茶懐石の老舗です。「下鴨茶寮を営む佐治家は、 平安朝のころから下鴨神社の包丁人を代々、務めて来たと伝えられています。 朝廷からのおつかいである勅使を饗応するための料理をつくる重い役目をになって来ました。 江戸時代の安政年間、神社に参拝される方々のお休み所を参道脇に開いて、料理を提供するようになりました。」下鴨茶寮のHPから。
・御蔭橋
・浄妙庵
・叡山電鉄の踏切
・田中神社
 御蔭通りの北側、南北に細長い境内です。大国主命を祀る田中神社は13世紀末の創建。
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・妙説庵
・白川書院
 愛読中の月刊京都の出版元です。1ランク上の京都情報を伝えてくれる京都好きにはたまらない情報誌です。全国の主要書店で販売していますが、私は定期購読しています。(年間購読すると白川書院発行の本が一冊もらえる^_^)
白川書院・月刊京都のHPはこちら
・京都大学北門
・京大グラウンド
・カトリック教会 北白川教会
・聖ヴィアトール会北白川修道院
 あの有名なジョッキー武豊さんもこちらで挙式されたそうです。
・白川疎水
 不思議なことに、ここでは北に流れています。どこからどこまで流れているのかGoogle Mapで追ってみました。すると起点はどうやら永観堂の北、若王子あたりにあるようです。これより上流は暗きょになっていて分かりません。でも源は琵琶湖疎水でしょう。若王子からは有名な哲学の道沿いです。銀閣寺まで上がって、そこで西に向きを変え、今出川通りに沿ってしばらく流れます。途中で、なんと、別の疎水と立体交差しています。志賀越道にぶつかる辺りから北に向きを変え、途中で御蔭通りと交差します。
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そこから徐々に北西に向きを変えて、最後は高野川に注ぎます。白川疎水に沿って付けられた小路に「白川疎水通り」という正式な地名が付くのは志賀越通にぶつかったところから北側。この通りは桜でも有名。まさに散歩にうってつけの木陰道ですね。(なお、調べたところ高野川や賀茂川もこえて、最後は掘川に流れ込みます。起点はやはり蹴上でした。南禅寺慶大にある水路閣の水が白川疎水まで流れてくるのです。)
・乗願院
 浄土宗のお寺。本堂は上賀茂神社境内にあった神宮寺観音堂を譲り受け1869年に移築したものです。山門横の石碑には以下のように記されています。「北白川小学校開校の地。明治7年2月10日 この地より東南約20米毘沙門堂に於て京都府愛宕郡白川村立白川小学校開校。開校時の生徒数約30名にて明治10年10月字仕伏へ新築移転
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