嵯峨鳥居本のもっとも奥地にある「愛宕念仏寺」が、かつて東山にあったなんで信じられないでしょう。あたかも何100年もそこにあったかのように、現在の愛宕念仏寺は鳥居本に馴染んでいます。もともとあった松原通には「元地」の石碑が建っています。
奈良時代の末期、平安遷都の前に聖武天皇の娘の称徳天皇が元地に寺を建立しました。この付近は「愛宕郡」と呼ばれていたためです。そして寺は「愛宕寺」と呼ばれました。8世紀中頃のことです。
その後、度重なる鴨川の氾濫により流され、愛宕寺はなくなってしまいます。10世紀に入って、天台宗の僧「千観」が寺を復興、千観はいつも念仏を唱えていたため「愛宕念仏寺」と呼ばれるようになりました。
嵯峨鳥居本にある現在の本堂は鎌倉時代に建立されたもの、重要文化財です。大正11年(1922年)、堂宇の保存のため鳥居本に移築されました。「愛宕念仏寺」の紹介ページはこちらを御覧ください。
Ads by Google
|