祇園祭「放下鉾の真木建て」

撮影 2014年7月12日
Building SHINGI of HOUKA-HOKO, Kyoto July 12, 2015
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 祇園祭(ぎおんまつり)放下鉾(ほうかほこ)の鉾建(ほこたて) 真木(しんぎ)のなかほどの「天王座」に放下僧の像を祀るのに由来する。鉾頭は日・月・星の三光が下界を照らす形を表す。前祭の21番目、くじ取らず。
 会所 京都市中京区新町通四条上小結棚町 map



7月も中旬に入ると各山鉾町で山鉾建が始まります。7月12日、放下鉾の会所、鉾建現場に密着。新木の取り付け作業の一部始終を見学することが出来ました。

すでに櫓(やぐら)部分は組み上がっています。木材と荒縄のみで組み立てられ、材木は可能な限り何百年もの間使い続けます。「天明」の年号のある木材もありましたし平成の新しい木材も混じっています。

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梃子として用いられる太い棒が取り付けられています。これにくくりつけられたロープで双方から引っ張ってバランスを取りながら櫓を傾け真木を取り付けるのです。

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取り付けられれば天にそそり立つ真木、高さは24.6mになります。月鉾(26.8m)、菊水鉾(25.0m)に次いで3番目に高い鉾です。ちなみに長刀鉾は21.8m。いずれにしても8階建ての高さですからね。これだけ長い木材をどうやって保管するかという疑問、その答えは、2,3本を継いであるのだそうです。今回、継ぐ作業は見ることが出来ませんでした。

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完成時は上空に見える榊、地上で見ればこんなに大きい。ここまで運んでくるにも3人がかりでした。

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昼食の休憩を挟んで現場に戻ってみると、取り付け作業が再開していました。櫓はすでに向こう側に倒れています。昔は大勢の人でロープを引っ張っていたのでしょうが、現在は2名、ジャッキを使っています(笑)。こちらのほうが安全ですね。

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櫓の上に立つリーダー(棟梁?)が扇を振りながら大きな掛け声で全員に合図を送ります。

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真木を櫓に差し込みます。ここは人力。大勢で「せぇのー」、持ち上げます。

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真木の根元が櫓の横木にささりました。カンヌキをして、このあと荒縄でしっかり結わえ、抜けないようにします。

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真木を支える木を4本取り付けます。

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こんなところに八坂神社のお守り。赤いカバー布を取り付けるの見えなくなってしまいますが。

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いよいよ櫓(やぐら)を起こします。

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地面に2本棒を立て、これに丸太をロープで縛ります。櫓の足も一緒に縛ってあります。この丸太を軸に櫓を右に回転させ、起こしていくのです。ロープには回転しやすいように油が浸してあります。

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棟梁がロープの曳き手に「よーいよい」の合図を送ります。ロープが張って、櫓がギシギシ音を立てながら立ち上がっていきます。

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大勢が見守る中、真木が持ち上がりました。

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あと少し。

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無事立ち上がりました! お疲れ様!

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櫓の足が道路に埋め込まれた礎石の中央に乗りました。鉾建てはこの後、石持や屋根の取り付け、そして車輪。さらに装飾品が取り付けられ、明日は午後3時から曳き初めです。

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真木建ての様子を動画撮影しました。大きな画面でご覧なりたい方は、全画面(画像右下のマークをクリック)に切り替えてご覧ください。



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