「祇園祭の粽、茅の輪」

Chimaki and Chinowa, Gion Festival, Kyoto
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祇園祭(ぎおんまつり)の粽(ちまき)は厄除け、食べ物ではありません。宵山の期間中、各山鉾の会所で授与されます。自宅の玄関のよく見えるとことに吊るしておき、厄が家の中に入ってくることを防止します。

ちまきの購入は宵山の楽しみのひとつ。京都にお住まいの方であれば、我が家はどこそこのちまき、と、決まったところから購入するのですが、観光客である我が家は節操無く色んな所のちまきを買い集めてしまいます。持ち帰って吊るすと玄関じゅうちまきだらけ。このちまきは最も人気の高い長刀鉾。

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こちらは函谷鉾。

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巡行復活が待たれる大舩鉾。そう、休み鉾の会所でもちまきは売られているんです。

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菊水鉾のちまきは色鮮やか。

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月鉾です。

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腰巻の着いた長刀鉾のちまき。

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そもそも「ちまき」は黄色い矢印の部分。ワラを茅(ち)によってグルグルっと巻いてある部分です。昔々(神代の時代)、牛頭天王(スサノオ)が旅の途中、一夜の宿を蘇民将来という人にお願いしたところ、貧しいにもかかわらず牛頭天王をもてなしました。のち、牛頭天王は蘇民将来の家を再訪し、以前にお世話になったお礼にと「茅の輪」を渡し、これを身に付けれいれば疫病から逃れることが出来る、と告げました。

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蘇民将来の一族はこの教えを守り、茅の輪を身に着けていたところ、疫病が流行った際にも無事に生き延びることが出来た、ということです。以来、茅の輪による厄除けの風習が始まりました。写真は鯉山で売られている茅の輪です。そして粽、すなさち茅巻きも形こそ違え、厄除けのお守りとして古来から家の入口をかざり厄害侵入を防いで来ました。我が家は蘇民将来の子孫だから厄害は立ち去れ、という意味で粽には「蘇民将来之子孫也」と書かれています。

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山伏山には大きな茅の輪が宵山の期間中設置され、来訪者は厄除け、無病息災を祈っていかれます。

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鯉山のちまき。

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