祇園祭「保昌山」会所HOSHO-YAMA, Gion Festival, Kyoto
| |
祇園祭(ぎおんまつり)保昌山(ほうしょうやま)。この山のテーマは興味深い。平安時代、和泉式部に恋した丹後守・平井保昌が御所・紫宸殿に忍び込み梅の花を一枝折って持ちだそうとしたところ、警備兵に見つかってしまい矢を放たれながらも逃げ帰ったという話がテーマ。別名「花盗人山」。 |
「山建て」の様子
7月12日は朝から会所の皆さんによって保昌山の組み立てが始まります。担ぐタイプの山なので小型です。この日のうちに完成します。
ややお年を召した先輩が、ややお若い方に縄の縛り方を手ほどき。細かく指導されていました。
固くてもゆるくてもいけないんですよね。ぐるぐる巻きにしたあと、木槌で叩きます。
山建て序盤の様子でした。
「宵山」の様子
保昌山の会所は、他の大多数の会所からは孤立しているように思えます。最も近い放下鉾まで500mもあります。烏丸通から高辻を東に入り、東洞院通りを南に下ってすぐ左手の町家が会所です。
山のテーマがユニークですね。紫宸殿前の梅の枝を無事に持ち帰った保昌は、和泉式部に届け、最後には和泉式部を妻に迎えることができた、というお話。それにちなんでご利益は縁結び。
かつて町内に住んでいたという円山応挙が原画の前懸と胴懸がうしろに飾られています。
見上げると、ご神体は高いところ、2階に祀られていました。
御神体の頭は、なんと明応9年(1500年)の作だそうですよ。
「山鉾巡行」
ここから巡行時の写真です。7月15日、四条通で撮影。
胴懸は「巨霊人と白鳳図」
保昌さん、入手できた梅の枝をしっかり携えていますね。鎧を身に着けているのは、盗みだす時に矢を射られることを予想していたからでしょうか(笑)。
これが縁結びのお守り。
そして、縁結びのうちわ。
|