祇園祭「岩戸山」IWATO-YAMA, Gion Festival, Kyoto
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祇園祭(ぎおんまつり)岩戸山(いわとやま) 「天の岩戸」の神話がモチーフ。伊弉諾尊、天照大神、手力男命の3体の人形が飾られる。山建ては7月11日、舁き初めは13日。 |
「山建て」の様子
新町通には大型の山鉾が多く、山鉾建から宵山までは新町通を歩くことで祇園祭が満喫できます。前祭は岩戸山、船鉾、放下鉾。後祭では大船鉾、南観音山、北観音山の大きな山鉾が狭い新町通の真ん中に立ちふさがります。
ここ、岩戸山の会所前では11日の朝8時から山建てが始まります。写真は12日、櫓が組み上がった状態です。車輪を取り付ける最も大きな木材を取り付けているところです。
会所にはまだ組み付けられていない部材が置かれていますね。
山鉾は祭りの都度、組み立てられ、終わるとすぐに分解されますのでクギは使わず、縄で縛って組み立てます。その縛り方が芸術。
山鉾ごとに縛り方は異なり、代々受け継がれていきます。美しさと強度を両立させた縛り方、完全な剛体にせず、巡航時に傾いたり歪んだりしてもその力をうまく吸収する「たるみ」は縄を使ってこそ出せるんですね。
「宵山」の様子
岩戸山の会所は四条通よりも南側、新町通仏光寺下ルです。
岩戸山は「天の岩戸」がテーマ、ご神体は天照大神ほか2体です。
3体のご神体のうち、唯一見ることのできるのは伊弉諾尊。屋根の上におわします。黒い顔ですね。巡行の時の写真です。他の二体は屋内。ちなみに、天照大御神は白い顔、手力雄尊(たぢからおのみこと)は赤い顔です。
たいへん大きな山ですが、会所の懸装品展示は簡素。
見送りの「日月龍唐子嬉遊図」、1986年に復元新調されました。
こちらは皆川泰蔵作のロウ染「ベネチア図」
常世の国の長鳴鳥。鳥居にとまっています。
このあたり、夜になれば出店に群がる(?)見物客でたいへん賑わうエリアですね。岩戸山をゆっくり見物したい方は日中の訪問をおすすめします。
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