祇園祭「菊水鉾」とその会所Kikusui-hoko, Gion Festival, Kyoto
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祇園祭(ぎおんまつり)菊水鉾(きくすいほこ) 由来は町内に古くからある「菊水の井戸」。幕末の消失したが1952年に復興した。稚児人形は菊丸という能衣装の童子。鉾立は7月10日、曳き初めは7月12日。 |
菊水鉾の会所は室町通にあり、四条通から上がってすぐのところです。ちまきなどの授与品の販売のほか、会所内には懸装品の展示、また会所から渡り廊下が架けられ鉾の中も見学できます。また山鉾の中では珍しく、表千家、裏千家、遠州の各流派によるお茶席も設けられます。
大きな鉾ですね。神木がそびえ立っています。高さは25mもあります。鉾の先には16弁の菊花が取り付けられています。こんなに高い鉾は通りを通行できるのでしょうか。室町通はこの記事を書いている時点で無電柱化されていませんので通りには電信柱があって電線も通っているのですが、通りを横切る電線は皆無、新町通りも同様です。祇園祭を運営するにあたって、それに適した街造りになっているのですね。
菊水鉾は幕末の兵火によって消失しました。以来88年にわたって休み鉾になりましたが、1952年に再興されました。その後順次、懸装品も復元されていきます。
神木の下部に取り付けられている榊です。高いところにあるので大きさはピンときませんが、地上に降ろせばタタミ何畳分もの大きななんです。
豪華絢爛な菊水鉾、宵山期間中であれば公開されていますので上がって見学ができます。会所に入って見学料を払いますが、拝観券付きのちまきを購入すれば無料で見学ができます。
会所の2階からながめた菊水鉾です。宵山中は前後に提灯が飾られ、夜は提灯明かりになって風情があります。また菊水鉾の周囲四隅には薬玉が吊り下げています。
鉾に渡る橋は木組みですが小さな子でも安全に渡れます。
菊水鉾の前掛と胴掛は七福神がモチーフ。この胴掛は「毘沙門天と弁天さま」です。川島織物セルコンの制作によるつづれ織で2015年に完成。幕末の大火で消失する以前のデザインを一部用いているそうです。
菊水鉾の屋根は山鉾の中では唯一の唐破風、豪華な造りになっています。天井画は皆川月華氏による「雲龍図」。天水引がスダレというのも珍しい。
こちらは新調される前に飾られていた胴掛、 皆川月華氏の制作による「唐獅子図」です。
菊水鉾の「曳き初め」(ひきぞめ)をご紹介します。菊水鉾は、7月10日に鉾建が始まり、12日午後3時より一般の皆さんも参加して行います。室町通の会所を出発、まず南に向かい四条通に出たところで南進は完了。
音頭取りさん、四条通の真ん中で菊鉾の停止指令を出します。
お囃子方の皆さん、命綱は持っているとはいえ、いつ見ても危なっかしい座り方ですねぇ(笑)。
曳き綱を付け替え、一般の曳き手の皆さんも移動し、こんどは室町通を北進、会所に戻ります。
さあ、出発、音頭取りさんの「えんやらやーーー」の掛け声で曳き綱を力を込めて引っ張りますと、ギシギシと動き出します。この様子は動画で撮影しましたので、下の画像でご覧ください。
菊水鉾の曳き初めの様子。右側の音頭取りさんは新米さんのようでふたりの息が合ってない。練習舞台のようです。頑張ってください。
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