祇園祭「鶏鉾」Niwatori-hoko, Gion Festival, Kyoto
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祇園祭(ぎおんまつり)鶏鉾(にわとりほこ) 古代中国、堯の時代、平和が続き、訴訟用の太鼓(諫鼓)も鳴らされることがなく鶏が巣を営んだという故事がテーマ。稚児人形の冠は中央に鶏を載せる。見送は「イリアス」がテーマの16世紀ベルギー製。 |
鶏鉾の会所は室町通(四条通下ル)にあります。付近は月鉾、函谷鉾、菊水鉾など大型の山鉾会所が並び、かなり賑わうところです。
夜になれば提灯に明かりが灯り、会所の風情が増します。
四条通を巡行する鶏鉾。曳き手は道路いっぱいに広がり、音頭取りの合図に合わせて引きます。
後ろ向きに歩く人が2名、この方の役目は緊急時のストッパーです。鉾を止める必要がある時、車輪に車止めを噛ませて強制的に停止します。左から二人目のかがんだ人は、進行方向を微調整する役。
豪華な懸装品ですね。4段構成になっています。上から順に「唐宮廷楼閣人物図刺繍」、朱色地に蝶々の「緋羅紗地蝶文様刺繍」、「紫紺地四季草花図綴織」、一番下の胴懸は「草花文様インド絨毯」です。(現在は御朱印船に変わっています。)
稚児人形は冠に雄鳥を頭に載せています。(水引に隠れて見えませんが。)1863年制作のもの。
見送りは鶏鉾の見どころの一つ、16世紀ベルギー製のタペストリーです。國の重要文化財。叙事詩「イリアス」の一場面、トロイの王子ヘクトールが妻子と別れる場面を描いたものです。
四条通を凱旋する山鉾、多くの見物客が見守り、また歓声をあげます。
この年、胴懸が変わりました。「御朱印住吉船図」「御朱印角倉船図」です。
全員に進行・停止の号令を発する音頭取り。動き出しは、扇を前方に突き出し「エンヤラヤー」の掛け声を合図に曳き手全員がタイミングを合わせて綱を引いて鉾を動かします。このおふたり、姿勢を崩せないので大変な仕事ですね。
稚児人形とお囃子方の皆さん。
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