妙心寺は46もの塔頭を擁する京都でも最大級の寺院です。その多くは非公開ですが常時公開している3つの塔頭のうち、ここ退蔵院は妙心寺の塔頭の中でも2番めに古く室町時代の創建、また庭園が特に美しく、四季を通じて多くの観光客が訪れます。退蔵院へは妙心寺南総門を入り左に進んですぐのところです。
退蔵院は庭園入口の大きな枝垂桜で有名、JR東海の「そうだ、京都、行こう」でも以前に春のテーマとして採り上げられて知られるようになりましたが、今は桜の開花前。拝観受付前のミヤマツツジ?が鮮やかです。
重要文化財「方丈」は庭から眺めます。かつて宮本武蔵が修行に励んだところ、また国宝「瓢鮎図」のレプリカが濡れ縁の中央に置かれています。ひょうたんでナマズをいかにして捕まえるか、という禅問答。回答例も一緒に記されています。
方丈の内部は以前に食事付き拝観プランで見学しました。その時の様子はこちらです。
方丈正面の左手に鶴の杉戸絵。この左奥に「元信の庭」がありますのでお見逃しなきよう。室町時代、狩野元信の作庭といわれる名勝・史跡です。
「元信の庭」の手水鉢。
通路を方丈から庭園「余香苑(よこうえん)」に向かいます。途中、椿の大きな一輪。
余香苑に入って正面の大きな枝垂桜。開花まであと2週間かな。
枝垂れ桜の左右には陰陽の庭、むかって左は「陽の庭」です。枯山水の石庭。白い白川砂が用いられています。
右側は「陰の庭」。こちらは黒色の安曇川の砂が用いられています。枝垂れ桜が満開だと陰陽の庭はこんなふうに見えます。
余香苑は回遊式山水庭園です。造園家・中根金作氏によって設計され1965年に完成しました。一番奥に進んで余香苑の全体を眺めます。手前はひょうたん池。右奥はミニ滝とせせらぎ。
池にかぶさる椿とユキヤナギ。
池とせせらぎをアップで。桜が開花するとさぞかし賑わうでしょうね。今はその前の「嵐の前の静けさ」。
ユキヤナギと椿と梅の共演、売店の前で。
東屋です。今日は入ることが出来ませんでした。
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