西穂高岳(にしほだかだけ)は、穂高連峰の南端の岩峰、新穂高温泉からロープウェイを利用すれば比較的楽にアプローチできるが、山頂までは10のピークを超えなければならない厳しいコース。 |
行程 - Itinerary
登頂メンバー Hide
5月24日 12:30 新穂高ロープウェイ 13:30 ロープウェイ終点「西穂高口駅」(2,156m)を出発 14:35 西穂山荘 着(2,367m)、宿泊 5月25日 06:50 西穂山荘を出発 07:05 西穂丸山(2,452m、休憩8分) 07:40 西穂独標(2,701m、休憩30分) 08:25 ピラミッドピーク(2,750m、休憩20分) 09:45 西穂山荘 着 |
西穂山荘に前泊する一泊2日コースで西穂高岳ピラミッドピークに登頂しましたのでレポートします。一日目、新穂高温泉までは直行バスを利用、そこから西穂山荘へ。二日目に独標を経由してピークを登頂します。(ひで君レポート)
二日目「独標」から「ピラミッドピーク」へ
二日目も好転に恵まれました。残雪が眩しい。これから登っていく方向を小屋から眺めました。最初はなだらかな尾根歩きです。(一日目の行程はこちら)
西穂山荘のすぐ裏手、なだらかなピークに登りました。こんもりしたふたつの丸い丘がみえますが、左が「丸山」で、中央に小さく道標の杭が見えます。目的地のピラミッドピークは尖った三角形の先端です。
丸山(2,452m)に到着。ここまではハイキング気分で一般観光客でも来ることが出来ます。
さあ、この広い尾根を登りつめれば、いよいよ独標への岩稜です。
広い稜線を登る途中の光景です。右手には巨大な雪渓と、そのむこうに前穂高岳と明神岳の荒々しい岩肌が黒く輝いています。
左の三角形が「ピラミッドピーク」、その右に少しだけ頭をのぞかせている台形の岩が「独標」です。
独標(2,701m、第11峰)に到着です。視界が一気にひらけます。なお独標を登っている最中は写真撮影の余裕はありませんでした。
独標からさらに先のルートを見渡しました。岩の稜線上に見える10峰、9峰を超えて、目の前にそびえる三角錐が今日の目的地「ピラミッドピーク」です。そのうしろに西穂の主峰、間ノ岳、天狗の頭、ジャンダルム、そして奥穂高岳が並びます。圧巻ですね、そして日本有数の難所コースです。
第10峰です。この付近のルートは急峻な岩場の上り下りやトラバースがあり、西穂登頂ルートでも危ないといわれるところです。3点支持を基本として細心の注意を払って進みます。
第9峰です。この先に今回のコースでもっともスリル感を味わえるトラバースがあります。注意! 注意!
いよいよピラミッドピークへの最後の登り。両手を使って。
ピラミッドピーク(2,750m、第8峰)です。2名の登山者の間に「チャンピオンピーク 第4峰」と「西穂高岳 第1峰」が頭をのぞかせています。
登頂記念に西穂と奥穂をバックに「ハイチーズ!」
稜線からの眺め
登る方向に常に見えていた奥穂高岳(3,190m)と、吊尾根でつながった前穂高岳(3,090m)と明神岳(2,931m)です。
その右側を眺めます。奥穂から連なる稜線は前穂と明神の5つの峰を介して上高地に落ちます。梓川の流れが見えます。手前の左右に広がる沢は「岳沢」、奥穂高岳に登る主要な登山ルートの一つで、途中に「岳沢ヒュッテ」があります。なお、この写真には南アルプスと八ヶ岳も写っています!
南アルプスを拡大写真で。北岳(3,192m)、間ノ岳(3,190m)、農鳥岳(3,026m)の白峰三山、そして甲斐駒ケ岳(2,967m)、その左側になんと富士山(3,776m)まで見えました! ここから富士山まで直線距離で140kmです。
登る最中は撮影する余裕がなかった「独標」を9峰から見下ろしました。絶景ですね! ジャンダルムを膨らませたような形。超ミニジャンダルムです。左奥は霞沢岳(2,646m)、そのうしろに小さく見える白い稜線は中央アルプス。そして右に焼岳(2,455m)と乗鞍岳(3,026m)。わかりにくいですが乗鞍岳の山頂左側に御嶽山(3,067m)がちょこっと頭をのぞかせています。
霞沢岳(2,646m)と、そのうしろに見える中央アルプスのズーム写真です。
独標から上高地を見下ろしました。「大正池」が碧い!
右の赤い屋根は「上高地帝国ホテル」、左の広場は「上高地バスターミナル」です。
下山中のロープウェイからの眺め
ここから下山途中のロープウェイ車窓から。西を眺めると、終始、白い稜線を見せてくれる笠ヶ岳(2,898m)。写真からはみ出していますが、笠ヶ岳の左側、はるかかなたに白山の白い峰が小さく見えます。
霊山「白山」(2,702m)を大ズームしました。いつも遠くから眺めるのみの山です。
槍ヶ岳から続く壮大な稜線の大パノラマです。新穂高温泉からは槍ヶ岳から東に伸びる「東鎌尾根」を正面に見ることが出来ます。
最後に槍ヶ岳の部分をズームで。ロープウェイで登ってしまうと西穂山荘からも、あるいは西穂への登山中も見えない稜線です。
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