1エントランスから松琴亭まで 2 3
ドイツの建築家ブルーノ・タウトは、桂離宮を観て「ここに繰りひろげられている美は理解を絶する美、すなわち偉大な芸術のもつ美である。すぐれた芸術品に接するとき、涙はおのずから眼に溢れる。」と絶賛したことで知られています。日本美の粋を集めた庭園です。(写真:駐車場からエントランスまでの通路)
こちらがエントランスです。桂離宮は皇室ゆかりの庭園で宮内庁によって管理されていますので、施設は皇宮警察「京都護衛署」によって警護されています。
桂離宮の参観は午前午後それぞれ3回おこなわれ、35名が各回の定員です。説明員に連れられて園内を案内されます。待合室でビデオ説明を見ながら案内が開始されるまで待ちます。
時間になると案内の係員の方が現れ、最初に注意事項の説明があります。園路はすべて踏み石や狭い橋ですので池に落ちるなどの事故が絶えないそうです。足元に注意して歩いて下さい。
さあ、出発。1時間のコースです。
こんな眺めがいきなり現れ、一同感嘆のためいき。季節は晩夏、暑さも緩み、爽やかな青空のもと、期待が高まります。
説明員さんによると、夏季の拝観は避けた方が良い、暑いし蚊が多くてたいへん、ベストシーズンは秋だそうです。
「御幸門」、桂離宮の正式な入口です。庭園の規模に比較すると簡素な造りです。
「外腰掛」と名付けられた東屋は、茶室「松琴亭」の待合腰掛です。茅葺寄棟造。
屋根はこのような竹と皮付き丸太で組まれています。
「外腰掛」の向かいにソテツ。薩摩藩による寄進だそうです。
池の外周に沿って踏み石伝いに歩いていくと、向こうに「松琴亭」が見えてきました。手前は丸石が敷き詰められた州浜、皇室の庭園には多く取り入れられていますね。
州浜の先端には灯籠、海岸に突き出た砂浜の先端の灯台を模したもの。池の中に小さな島が作られ、そこに渡る石橋は天橋立に見立てたものだそうです。
茶室「松琴亭」が近づいてきました。(つづく)
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