「宝剣岳 登山記」その1

2019年8月4日 撮影
MT. HOKEN in Japan Central Alps - Aug.4, 2019
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宝剣岳(ほうけんだけ)、標高2,931m、千畳敷から見上げると尖った二等辺三角形の岩峰は美しい。急峻な岩場が多いため上級コースに指定されているが、危険なところには鎖が設置されている。


行程



登山記 その1

<バス、ロープウェイを利用して千畳敷へ>

家族全員揃って中央アルプス「宝剣岳」に登りました。前回登ったのは1997年ですので、なんと22年ぶり。子どもたちは成長したので体力的にOK。問題は親ですね。さあ、登れるかどうか。天候を考えて朝一番で登りたいのですが、ゆったりとした宿にも泊まりたいし。ということで、駒ヶ根高原のリゾートホテルに前泊することになりました。

ホテルに前泊して朝一番の路線バスを利用する予定でしたが不測の事態発生! 前日の大雨によって雨量が警戒レベルを超えてしまったため、ロープウェイ乗り場のある「しらび平」への道路が閉鎖されました。朝の5時から長野県道路管理局が入って現場の安全確認するそうです。バスの運転が再開されるまでホテルで待機しました。

6時に安全確認が終わりバスの運転が再開されたとの連絡が入り、さっそくバス停へ。ホテルの前にバスがやってきたのは6時20分です。

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バスは途中「菅の台バスターミナル」に立ち寄り、満席になるまで何名か乗せました。さあ、一路しらび平へ。なお、早朝のバスの運行が停止されていたためか、菅の台ではバス待ちの登山客がものすごい行列でした。このバスは原則、立っての乗車は禁止です。次々と臨時バスは出るのですが、それでも朝一番の乗車待ち行列はさばききれないようです。

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すれ違えないほど狭いヘアピンカーブの道路を30分ほどで「しらび平」に到着、そのままロープウェイ乗り場に。それにしてもバスの運転手さん、すごい運転技術ですね。

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待つことなくロープウェイが入ってきました。この時点でロープウェイはすでに9分間隔のピストン運転になっていました。60人乗りですので、バス1台分の乗客は楽に全員乗れます。

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たった9分で千畳敷へ。今日は晴天、南アルプスの山々がすべて見えました。(山座同定はのちほど)

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<千畳敷からの眺望>

千畳敷に到着です。一歩建物の外に出るや、皆さん「うわぁ!!」っと歓声を上げます! 青空のもと千畳敷カールの大絶景です。正面には目指す宝剣岳。この場所に立つのは5回目ですが、何度見ても感動します。

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宝剣岳の左側、鞍部は「極楽平」です。以前、宝剣岳に登ったあと、極楽平に降りて千畳敷に下山しました。懐かしのルートです。ただしこのルートはハイマツ帯の中を抜けるため、千畳敷カールの下りほどは絶景ではありません。今回はこのルートを通りません。

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宝剣岳をズームで。千畳敷カールに向かってスパッと切れ落ち、岸壁になっています。槍ヶ岳に次ぐ特徴的な岩稜ですね。南北は山頂直下を除いてやや緩やかですので登山コースになっています。最高地点の標高は2,931m、中央アルプス(木曽山脈)においては木曽駒ケ岳に次いで2番目に高い山です。

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宝剣岳の右側には乗越浄土から「伊那前岳」に続く稜線が伸びています。その下に広がる千畳敷カール。

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そしてこちらが千畳敷カール。下に見える小さな池は「剣ヶ池」。

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<乗越浄土への登り>

登山道の入口にある「駒ケ岳神社」。山に向かう人は自動的にこの鳥居をくぐることになります。道中の無事をお祈りして、さあ出発!

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千畳敷の斜面をトラバースして登山道「八丁坂」に向かいます。右も左も高山植物が百花繚乱。花の撮影は下山時にゆっくり行うことにし、まずは天気が良いうちに上を目指します。最も低くなったところ(鞍部)が「乗越浄土」です。

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東を眺めると逆光ですが雲海の上に南アルプスの主要なピークをほぼすべて見ることができました。(写真は切れていますが南アルプス南部の主要峰、荒川岳、聖岳などすべて見えています。)冬季であれば農鳥と塩見の間に富士山が見えるのですが、今日はガスに遮られて見えませんでした。

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八丁坂に入りました。勾配が徐々にきつくなっていきます。なお、登山道はしっかり整備されていますので危険なところはありません。

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乗越浄土が徐々に大きく見えてきます。晴天に恵まれましたので青と緑、コントラストがきれいですね。

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振り返ると駒ケ岳ロープウェイの駅舎が小さくなりました。下界の伊那谷は雲に覆われ、その向こうに南アルプス。

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乗越浄土が間近!

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宝剣岳も真横から見ると「宝剣」ではなく、違った形になります。

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あと一息!

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着いた! 乗越浄土です。

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乗越浄土は広々とした稜線です。宝剣山荘と天狗荘の2つの山小屋があります。またここは木曽駒ケ岳、伊那前岳、宝剣岳の3方向の分岐点でもあります。多くの登山客が思い思いの場所で休憩しています。

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