「京都浄土宗寺院・特別大公開」において長香寺の内部が公開されました。洛中において比較的広い境内を有する寺院ですがこれまで公開されていませんでした。場所は高倉通五条上ル、あるいは松原通下ルです。
こちらが本堂です。長香寺は京都大工頭・中井家と縁の深い寺。まず「おこちゃの方」が長香寺の創建を本願した時、初代の大工頭・中井正清が寺院の造営に尽力します。のち、中井家は当寺を菩提寺とし、さらに、中井利清の女・浄円院が8代将軍吉宗を産んだことにより幕府から加護を受けます。
本堂の右手には書院と庫裏の建物。かつては塔頭が2寺ありましたが、いまはなく、その跡地が下京第15番組小学校になりました。
ではさっそく公開された本堂に上がりましょう。
内部は撮影できませんが、上がって正面にご本尊の大きな阿弥陀如来像、ほかに狩野永納筆の「中井正清画像」、「長香院殿(おこちゃの方)像」などがありました。
写真撮影できなかったのでパンフレットからご本尊の写真です。右はおこちゃの方坐像。
元禄年間に勧請された鎮守社「福増稲荷」です。庫裏の前にあります。
そして鐘楼。
本堂に対面して塀に囲まれた墓所があります。ちょっと覗いてみたところ巨大な墓石(五輪塔)が並んでいました。中井家の墓石も中にあるそうですが、観光目的で墓所を歩きまわるわけにはいかず確認できませんでした。なかでもいちばん大きなものを写真に収めましたが、これが中井家のものではありません。
長香寺へ向かう道すがら、高倉通の様子も写真に納めました。左に見えるのは「五条長兵衛」という佃煮・漬物や産さんの古い建物。創業は1652年です!
京都のまちなかを歩くとこんな老舗がたくさん目に飛び込んでくるんですよね。これも京歩きの楽しみの一つ。
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