下京区の寺町エリアにある蓮光寺、2度めの訪問です。今回は浄土宗檀信徒大会プレイベントのひとつとして開催された「京都浄土宗寺院・特別大公開」において内部が公開されました。
ではさっそく拝観しましょう。目印の「特別大公開」のポスターが張ってあります。公開される日時は10月11日の10時から12時まで、たったの2時間!
正面は本堂、入り口はその左手。
書院の玄関から上がって、受付を済ませました。拝観無料ですが、みなさん、スタンプラリーの用紙を広げ、スタンプを押してもらっています。集めると何がもらえるのかな、楽しみ(笑)。
さて、本堂内は撮影できませんので外観写真のみです。堂内に入ると椅子がたくさん並べてあり、ほぼ満席。ご住職様による法話が始まりました。大変饒舌で、途中に何度も笑いが入り、面白楽しく聞かせて頂きました。
お話の要旨は、、、 こちらのご本尊「負別如来」と呼ばれ仏師快慶の作と伝わっています。快慶が本寺に滞在していた頃、奥州より上洛の旅僧に請われて仏像を彫った。120日後に完成したが、再訪した旅僧に渡すのが惜しくなり未完成と伝えた。
翌春に三度目の上洛でやって来た旅僧に対して、もはや偽ることが出来なくて仏像を渡した。僧は帰途についたが快慶は名残惜しく僧を追いかける。山科の追分で追いつくことができ旅僧に訳を話して仏像の入った唐櫃の蓋を開けようとしたところ、なんと不思議なことに(ここで脚色が入ります)紫雲がたなびきます。
両名は伏しておそるおそる唐櫃の中を覗くと、あらら、仏像は二体に分身しているではありませんか。両名は涙にむせび、それぞれの仏像も持ち帰ったとのこと。以来、それぞれの像は、宮城県仙台市とこちら京都・蓮光寺に「追別如来」と称し崇敬されています。
蓮光寺の見どころはあと2つ。一つ目「長宗我部盛親公の墓」は本堂裏手の墓所にあります。本堂脇の通路から奥に進んでいくと、、、
墓所の左手一番奥に「長宗我部盛親公の墓」がありました。大阪夏の陣で豊臣側に付いた宗我部盛親は戦いに敗れ、六条河原で処刑されますが、本寺の住職・蓮光承認は氏と親交があり、こちらに五輪供養塔を建てて弔ったのでした。
もう一つは「駒止地蔵尊」です。
六条河原の刑場に祀られていましたが鴨川の氾濫で埋もれ、のち、平清盛が馬で通りがかった時、馬が動けなくなったので河原を掘ってみると出て来たのがこの地蔵。以来、「駒止地蔵尊」として信奉されています。また、定かではありませんが弘法大師の作と伝わっています。
境内で見つけたムラサキシキブ。
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