「京都浄土宗寺院・特別大公開」において極楽寺の本堂がが公開されました。今回、富小路通沿いの多くの寺院は午前中の公開が多かったのですが、こちらだけは午後2時からの公開、参拝者がかなり集中していました。
本堂です、比較的新しい建物のように見えます。本堂に上がって参拝を済ませたたあと、ご住職様による法話が始まりそうなのでご本尊前に並べられた椅子に座りました。20分程度のお話でしたが仏教の奥深さを感じることのできる興味深い法話でした。
もっとも記憶に残ったのは「劫(こう)」についての話。仏教(=インド哲学)の教えの中で扱われる途方も無い単位です。話の前後は省略しますが「劫」というのは時間の単位です。よく知られたところでは落語における「ジュゲムジュゲムごこうのすり切れ」における「5劫(ごこう)」に現れます。
1劫は、なんと43億2000万年。どれくらいの時間の長さかというと(この説明がまた途方も無いのですが)1辺20kmの巨大な岩があって(巨大すぎる)、ここに3年に一度天女が舞い降り、羽衣で岩を撫でる。これによって岩がすべて擦り切れるまでの年数が「1劫」なのだそうです。気が遠くなるような長い時間ですね。
また、「未来永劫」という言葉の中にも「劫」が現れますね。途方も無い長い時間を意味します。さらに、囲碁において無限に繰り返す指し手を「こう」といいますが、これも「劫」に由来します。ちょっとした雑学でした。
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